パートナーとの育児分担にモヤモヤしたらどうしてる?女性フリーランスの本音対談 Article Image

パートナーとの育児分担にモヤモヤしたらどうしてる?女性フリーランスの本音対談

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自分の働き方を柔軟にデザインできるのはフリーランスの強み。でも、柔軟に動けるからこそ、家庭内に起こる突発的な対応を吸収するのが、カップルのなかでもフリーランス側ばかりになっていませんか?

Top Freelancer Interviews では、家庭で育児の司令塔を担いつつ、フリーランスの自由度を生かして広報コンサルタントの仕事も充実していると話していた冨松愛子さん。実は、そんな冨松さんも現在進行形のモヤモヤを抱えていました。

冨松さんの抱えるモヤモヤの中身は何か、そしてそれを冨松さんはどう味わい、パートナーと対話して未来を見出しているのか。今回は特別編として、冨松さんと同じく会社員の夫と小学生の子どもを持つフリーランスライターの能丸恵理子と心の内を語り合いました。

🎙冨松愛子さん(以下、愛子)広報・PR コンサルタント 第2子出産を機に、会社員時代から腕を磨いた広報領域でフリーランスとなる。会社員の夫と、小1、2歳の子どもの4人家族。ときには自身の両親の手も借りながら、家庭の司令塔の役割も担っている。 https://www.sollective.jp/freelancer/Aiko-Tomimatsu 🎙能丸恵理子(以下、恵理子)ライター 夫の転職のため家族で地方移住したことがきっかけでフリーランスに。会社員時代に得た編集・執筆スキルをもとにライターとして活動している。会社員の夫、小6、小1の子どもの4人家族。 https://www.sollective.jp/freelancer/ErikoNormal

育児タスクはフリーランスの私ばかり?現実的な解決策がない「モヤモヤ」の重さ

恵理子:先日のインタビューで聞いた限り、フリーランスとして心地よい働き方もつかんでいる愛子さんにモヤモヤがあるなんて意外でした。

愛子:いえいえ、ありますあります。たとえば、子どもが発熱なんかで急なお迎えが必要になると、仕事を調整して行くのいつも私だなってふと思うときとか、モヤモヤしてますね。

私も夫も、仕事で背負っている責任や働く時間、収入面など、ビジネスパーソンとしてのあり方はほぼ同じなのにな…って。

恵理子:わかります。うちも私の方が融通が利くからと対応していると、「あれ?私ばっかり?」っていうことがありますね。

我が家は家庭内の役割分担をルール化していなくて、できる方がやる暗黙の了解があります。するとその暗黙の根底に「育児関係タスクは当然ママがやるもの」という思いがあるのでは?ってよぎることがありますよ。

これは夫に対して思うだけでなく、私自身の価値観の奥にもこびりついているような気がするんですよね。現実は条件反射でタスクをさばき続けて、深く考える暇もなく今に至るんですけど。

愛子さんも、パートナーと「平日日中の突発事項はすべて愛子が対応する」みたいな約束をしているわけではないんですよね?

愛子:はい、言葉で約束はしていません。もともと私は第2子の産後すぐに、赤ちゃんの世話も仕事も柔軟にできるようにとフリーランスになりました。仕事量を増やした今でも、子ども関係で何かあったらほぼ私が動いているのはその流れですね。

しかもうちの場合、平日日中に夫は電車で2時間先の会社にいて、私は自宅にいる場合が多い。そりゃ物理的に私が迎えに行く方がいいよね、っていうのはわかっているんです。

第2子を出産後、フリーランスの広報・PRコンサルタントとして独立して間もない頃の冨松愛子さん

第2子を出産後、フリーランスの広報・PRコンサルタントとして独立して間もない頃の冨松愛子さん

恵理子:パートナーの様子を聞くと、愛子さんのがんばりに感謝を示してくれるし、できる範囲の家事もやってくれているように思いました。それでもモヤモヤするのは、もっとやってほしい、まだ足りないと思うところがあるんでしょうか?

愛子:うーん、それが違うんですよね。今まで我が家は、負担に感じたり困ったことがあったら、話し合って解決してきたんですよ。家事分担を変えてみたり、家電を導入したり。

そういう話し合いをやり尽くした今、じゃあ夫にも平等にお迎えを負担してもらうためにこれ以上何ができるかっていうと、転職くらいしか残ってない。でも、夫に転職してよって思ってるわけじゃないんです。

家族の将来をトータルで考えたら、今の会社を続けてもらうのが現状ベスト。それはわかってる。でも私も子どもの急な対応で取引先に「ごめんなさい」してばかりなのは心苦しい、でもわかってる、でも苦しい…というループ…

恵理子:その行き場のない気持ち、すごくわかります。現実的にこれ以上解決策がないモヤモヤは、抜け道がなくて心の底に重く溜まってしまう。

愛子:そうなんですよ。今の私のモヤモヤは「夫があれをやってくれたらいいのに」「なんでこうしてくれないの」っていう不満や怒りではなくて、「どうしようもなさ」なのかもしれません

恵理子:結局そういうモヤモヤは、自分のなかで押し殺していくしかないんでしょうか?

夫婦でモヤモヤに向き合い、仕事モードで「課題解決」を目指す

愛子:完全に消えることはなくても、私は、やっぱり夫に伝え続けるしかないかなと思っています。

恵理子:でも、「どうして私ばっかり!つらい!」「じゃあ俺にどうしろっていうんだよ!」っていう不毛な展開になりませんか?

愛子:なります(笑)。だから最近は、感情のままぶつけず、「これまでこんな対策をしてきたけど、今こんな状況でつらい。できればこうなりたい」と課題共有として伝えるようにしています。

なんだか仕事みたいですけど、夫も私も仕事モードの頭になったほうが冷静に解決方法を考えられるんです。すると不本意な言い争いにならず、前向きに話し合えるかな。

どうしようもないモヤモヤもありますが、子供が成長したり、夫の会社の制度が変わったり、時と共に新しい解決策が見つかった場合もあります。

恵理子:同じ課題に夫婦で一緒に立ち向かうスタンスが大事なんですよね。つい、夫に石を投げたくなるんですけど(笑)。

能丸恵理子。フリーランスのライターおよび編集者として東京の企業の仕事をリモートで引き受けつつ、地元能登では子ども向けサイエンスプログラムを制作し、講師も務めている

能丸恵理子。フリーランスのライターおよび編集者として東京の企業の仕事をリモートで引き受けつつ、地元能登では子ども向けサイエンスプログラムを制作し、講師も務めている

フリーランスこそ、雑談できるつながりを大切に。自分の外にモヤモヤを逃がそう

愛子:あと、夫婦コミュニケーションから視点を変えたところでは、コーチングを受けて自分自身の頭の整理をすることもあります。

モヤモヤ、イライラ、っていう感情が湧いたとき、いったん冷静になって「私は熱を出した子どもにイライラしているのか?」「私1人で対応しなきゃいけない状況や夫にモヤモヤしているのか?」っていう感情の根源を探っていくイメージです。

恵理子:ああ、本当の原因じゃない相手に感情をぶつけると、余計にモヤモヤを大きくしてしまいますもんね。

愛子:余計なモヤモヤが減れば心にも少し余裕を持てて、別の新たなモヤモヤも生まずに済む気がするんです。

恵理子:モヤモヤに翻弄されるだけじゃなくて、自分のなかでのあしらい方も試行錯誤して見つけているんですね。

愛子:それに今日、行き場のないモヤモヤをこうして聞いてもらうのも大切だと思いました。言葉にして自分の外へ逃がすことができて、気持ちが晴れましたよ。

恵理子:フリーランスになって、会社員時代に同僚と気軽にランチで愚痴をこぼし合ったような機会が本当に減りましたよね。雑談して共感しあえるつながりってやっぱりいいですね。

愛子:続きは Sollective のコミュニティで話しましょう!

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