【実例あり】フリーランスこそ名刺にこだわりたい!住所や肩書き、よくある悩みと解決へのアイデア Article Image

【実例あり】フリーランスこそ名刺にこだわりたい!住所や肩書き、よくある悩みと解決へのアイデア

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「フリーランスに名刺は必要?」「肩書きはどうしよう」「住所は載せるべき?」…フリーランスになろうと決めたとき、名刺の作成に悩む人は多いのではないでしょうか。

オンラインコミュニケーションが中心の昨今、「SNSが名刺代わりになる」という考えもあるかもしれません。しかし、会社の看板を持たないフリーランスにとって、名刺は対面で自分のことを印象づけられる、大切な営業ツールになります。

会社員とは違って決まりのないフリーランスだからこそ、単なる個人情報ツールではない、ビジネスチャンスが広がる名刺をこだわって作りたいものです。

そこで今回は、名刺作りで悩みがちなポイントをピックアップ。参考になるよう Sollective コミュニティ*メンバーが実際に使っている名刺から、それぞれのこだわりも紹介します。

【肩書き】何のプロなのか、自分を一言で印象づける

限られたスペース内で自分のことを効果的に伝えるために、まずは名刺に載せる情報を精査しましょう。フリーランスの名刺に含まれる代表的な情報は、以下のとおりです。

・名前(屋号) ・職種、肩書き、保有している資格など ・住所 ・電話番号やメールアドレス ・ホームページアドレスや SNS のアカウント ・実績(ポートフォリオの QR コードや URL)

前提として、記載項目の選択は人それぞれ。フリーランスの名刺に正解やルールはありません。ただし「自分が何者かを相手に伝えるもの」という名刺の基本的な役割を考えると、名前はもちろん、肩書きや直接あなたとやり取りできる連絡先は載せた方がいいでしょう。

このときに多くの人が迷うのが、肩書きではないでしょうか。

法人化している人は会社名とともに、代表取締役、CEO などの役職を入れるのが一般的かもしれません。しかし大事なのは役職ではなく、あなたが「何をやっている(やれる)人」か、相手にイメージしてもらうことです。

名刺交換後、仕事につなげるためには何のプロフェッショナルであるかを印象づけなくてはいけません。そのため屋号や役職よりもまず目立たせたいのは、スキルです。どんなスキルを持つフリーランスなのか、職種や業務内容が一目でわかるような肩書きをしっかり記載しましょう。

🚩肩書の例 Lifestyle journalist, Editor, Interview writer, Branding writer 【理由】独立した当初、媒体に合わせて「恋愛ジャーナリスト」「インテリアジャーナリスト」「美容ライター」と肩書きを変えていたのを「ライフスタイルジャーナリスト」に統一。具体的な職能としてエディター、ライターを加えました。 マーケティング プロジェクトコーディネート&マネージメント 【理由】「フリーランスマーケター」を名乗ってマーケティングスペシャリストとして仕事を受けるより、マーケティング施策やイベント周りのコーディネーション、プロジェクトマネジメントとした方が専門領域かつ経験も活かせると思ったからです。 コピーライターです。大学をはじめ、各地で講師をしています。書く、聞く、考える…を支えます 【理由】コピーライターという職業があまり知られていないこともあり、何者なのか、何ができるかをコピーで表現。自己紹介時の話し言葉に近い表現を選び、私の声が聞こえるような1枚になればという願いを込めました。

上記は Sollective コミュニティメンバーが名刺に記載している肩書きと、その表記理由の一例です。

名刺を受け取った相手に特徴を覚えてもらいやすいよう、強み(スキル)を一言であらわすコピーとともに、職種や業務内容を明記するのも手です。たとえば「撮影から執筆まで 取材専門ライター」と書かれていれば、記事制作に一気通貫で対応できることがわかり、ほかのライターとの差別化にもなります。

また、役職や資格も併記したい場合は、文字のサイズをおさえるなど、メリハリをつけたレイアウトを意識しましょう。

【住所】渡すシーンや目的によって掲載の有無を決める

連絡手段が多様化した今、肩書きに続いて悩みがちなのは「住所を載せるかどうか」です。

Sollective コミュニティメンバーが使っている名刺を集めたところ、住所を記載している人は約半数。その多くが屋号を明記、もしくは法人化して事業を行っている人でした。たしかに会社員の場合、名刺には当たり前のようにオフィスの住所が記載されています。

実際に名刺に住所を載せている人とそうでない人に、その理由を聞いてみました。

🚩住所を載せている理由 「対面で名刺を渡す相手が士業や銀行の担当者など、いわゆるお堅い職業の人ばかりなので」(編集者) 「法人化しているため、信用的にも名刺で最低限のコミュニケーションができるように。自宅ではなく、登記可能なバーチャルオフィスのため掲載に抵抗はなかったです」(事業開発・マーケター) 「セキュリティの心配がない環境のため自宅住所を記載。都内なので取材相手が近所に住んでいることも多く、名刺交換を機に会話が盛り上がることも。同じ街を愛する人として共感し合えます」(インタビューライター) 🚩住所を載せていない理由 「海外の方との取引が多く名刺交換の機会も少ないため、SNS のアカウントなどの情報だけでシンプルにまとめたかったから」(コミュニティマネージャー) 「自宅で仕事をしているため、安全上の観点から。ほとんどの仕事がオンラインで完結し、支払いのタイミングくらいでしか住所を必要とする場面がないため特に不便はありません」(教育コーディネーター・ライター) 「名刺の機能や役割、そして渡した相手のその後の行動を想定したときに、自分にとって住所掲載は不要だと判断しました」(コンサルタント ・プランナー)

「信用を得たいから載せる」「仕事場である自宅の場所を知られたくないから載せない」と、それぞれ名刺の利用目的や使い方をはっきりさせたうえで、掲載の有無を判断しているようです。

繰り返しになりますが、「名刺に住所を載せなくてならない」というルールはありません。名刺交換のシーンを思い浮かべ、住所を載せることによるメリットとデメリットを洗い出し、何を優先するかを決めましょう

また、住所を載せないデメリットとして「取引先から郵便物が届かない」との声もあるようですが、名刺交換後、最初のコミュニケーションが封書というパターンはそう多くないはずです。営業目的のダイレクトメール以外、資料など何かしらの送付が必要な場合は、あらかじめメールや電話で送り先の確認があると思われるため心配ないでしょう。

なかなか答えがでない人は、同じような事業形態や職種で働く身近なフリーランス仲間に聞いてみましょう。「住所の記載アリとナシの2パターンを用意して使い分ける」「番地や部屋番号までは記載しない」など、新しい視点やアイデアをもらえるかもしれません。

ちなみに Sollective のコミュニティでも、名刺に電話番号を掲載するかどうかをほかのメンバーに相談した人がいました。具体的なエピソードを交えたアドバイスが集まり、名刺を作成するうえで参考になったようです。

【デザイン】どう見られたいか、自分をブランディングする

名刺に載せる情報が固まったら、次はデザインです。どんな名刺にしたいかを思い描き、そのイメージに合ったサイズ、色、用紙の種類、そして自分で作成するのか、プロに依頼するかを決めていきます。

すべて自由に決められるからこそ、もしかするといちばん悩むポイントは名刺のデザインかもしれません。実際に Sollective コミュニティメンバーが使っている名刺からは、さまざまなこだわりが見られます。

名刺を見て、どんなイメージを持ちましたか?個性的でユニーク?おしゃれ?真面目で誠実そう?……このように、視覚から入る情報は相手の印象に影響します。服装と同じで自分のイメージをコントロールできるため、ブランディングにも効果的です。名刺を渡す相手にどんな印象を与えたいのかを考え、デザインのアイデアを膨らませましょう。

そしてプロ(デザイナー)に依頼する場合、そのイメージと意図をしっかり伝えることが大切です。言語化が難しければネットに上がっている画像などから、デザインサンプルを集めて共有すると認識のズレを防げます。

また、自ら手を動かしたり、費用を抑えたりしたい人は、テンプレートを活用した名刺作成サービスの利用もおすすめです。プロのデザイナーがデザインしたテンプレートを無料で使える Canva や、印刷まで依頼できるスタプリ名刺、特殊加工までできる whoo など、さまざまなサービスがあるのでチェックしてみてください。

アイスブレイクにブランディング、名刺の可能性は無限大

名刺を作っても、実際に活用して相手の反応を見るまではベストプラクティスはわかりません。多少割高にはなりますが、まずは最小単位で印刷し、「自分の見せ方」を定期的にアップデートしていくのも一案です。

たかが名刺、されど名刺。会話の糸口にも、セルフブランディングにも、フリーランスの心強い営業ツールになり得るのが名刺です。名前を検索すれば簡単かつ、画一的に情報を取れる時代だからこそ、渡した相手の手元に残る1枚にはこだわり、印象づけたいものです。

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* Sollective コミュニティでは、フリーランスや副業ワーカーが、オンライン・オフラインのイベントや Slack ワークスペースでお互いにつながり、学び、情報を共有しています。また、Sollective での「フリーランス」の定義には、個人事業主、ひとり社長、副業ワーカーが含まれます。

ソレクティブは「フリーランスの価値を証明する」をミッションに、フリーランス向け完全審査制プラットフォームやSaaS型サービスを提供するスタートアップです。フリーランスの皆さんがそれぞれ理想とするキャリアの実現をサポートするだけでなく、企業に対してフリーランスや副業ワーカーを採り入れたアジャイルな組織作りを提案しています。詳しくは下記のリンクから🔗

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