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2025.08.13# Event

フリーランスが語る理想的な未来とは?ディスカッションイベントトレポート

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「フリーランスがエキスパートとして正当に評価されれば、企業への貢献につながる」
「フリーランスのライフスタイルを支える保証制度があれば、多くの人が自分らしく働き続けられるはず」

ハイスキルフリーランスたちがそんな未来への期待を語り合ったのは、4月に開催した Sollective 認定プロ限定のオンライン座談会でした。その後 Sollective ギルドが生まれ、仲間とともにその未来の実現に本気で取り組み始めたのが6月です。

この流れを受け、6月には新たに一般参加者を交えたオフラインイベントを開催。さまざまな職種や立場、バックグラウンドの人々が感じる課題と、それを解消するためにできることを話し合いました。

スクリーンの前に立つ女性がスマートフォンを手に話し、参加者が円形に座って聞いている。スクリーンには「本日のアクティビティ」と表示されている。

💡関連記事:フリーランスの価値をもっと広めたい!本音で語る現状と未来【座談会】

SOUNDカードで見えたフリーランスの現状・未来・実現方法

今回は、フリーランスだけでなく、フリーランスというライフスタイルに興味のある正社員、フリーランスとの協業についてのヒントを求める人が集結。20名の参加者が5つのグループに分かれてディスカッションを行いました。

議論を進めるために使ったのは、SOUNDカードです。SOUNDカードとは「言える化を促す」ことを目的としたツールで、Status、Outcome、Understand、Negative Check、Driveという各ステップごとに、課題意識や感情を共有し、目指す未来の姿を描き、実現のポイントを考え、抵抗要素を洗い出し、具体的な行動内容を決めることを支援するアイテムです。

今回はそのうちS、O、Uのステップだけ実行。各段階ごとに質問が書かれた数十枚のカードから、Sは1人1枚、Oは1人2枚まで、Uはグループで1枚選び、各自が意見を出しました。

複数のテーブルに分かれて座る参加者たちが、カードを使いながらグループディスカッションをしている。

目指す未来を実現する鍵は「フリーランスへの解像度を上げること」

当然といえば当然ですが、前回のオンラインイベントと異なるのは、意見が非常に幅広いということ。職種だけでなく、キャリアや立場の違いから、一口にフリーランスといっても課題意識や目指す未来は人それぞれ。議論は拡散する一方に見えたものの、結果的にフォーカスすべきポイントは「仲間とともに、フリーランスへの解像度を上げること」にゆるやかに集約された点が印象的でした。

S(現状や課題)

  • 一般的に、フリーランスは正しく評価されていないという懸念
  • 必ずしも成果で判断されるわけではなく、一定の働き方や貢献方法を求められることへの違和感
  • AI技術の進化により、今後フリーランスに求められる価値が変わることへの不安

O(目指す未来)

  • キャリアやフリーランス歴が浅い人々は収入の安定化、クライアント探し、提供できるサービスの言語化等、安定した事業を営むための課題解決を重視
  • ハイスキル系は5~10年後の働き方や変化の方向性、収入の増やし方を重視

U(実現の鍵)

  • 仲間とともにフリーランスへの理解度を上げること
  • 自らの、プロフェッショナルとしての価値観を理解すること
  • 提供できる価値を明確にし、質を高めること

今回出た結論はまさに、フリーランスとしての活動を展開する土台が不十分であることの表れです。基礎が不安定であれば、その上に何を積み上げようと脆いもの。今回のディスカッションは、フリーランスへの誤解や、フリーランスを独立したプロ人材として尊重しない風潮、「使い捨ての下請け人材」として扱う構造などフリーランスエコシステムの根本部分を変える意義が改めて顕在化した場となりました。

マイクを持った男性が発言し、周囲の参加者が聞き入っている。机上には多数のカードと飲み物が置かれている。
ローテーブルを囲む5人の参加者が、カードを手にしながら会話している。テーブルには飲み物や軽食が置かれている。
テーブルで向かい合って座る女性が、カードを手に取り説明している様子。机上には複数のカードとマグカップ、軽食が並んでいる。
カードを囲んで座る参加者たちが意見交換をしている様子。女性が身振りを交えて話している。

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今後も「フリーランスの未来」を考えるイベントを開催予定

「フリーランスの未来」を考える場は、今回で終わりではありません。フリーランスを取り巻く構造を変革するために何ができるのか、今後もさまざまな視点を交えながら議論し、実行していく予定です。

高いスキルと豊富な実績を持つフリーランスで、この取り組みに賛同する皆さんはぜひギルドにご参加ください。なお、Sollective の Facebook コミュニティではスキルやレベル、経験に関係なく誰でも参加できます。また、この記事をお読みの皆さんの周りで、ハイスキルフリーランスとの協業に興味がある、あるいは人材不足に悩んでいる企業があれば、ぜひ Sollective にご連絡ください。

Sollective ギルドが始動!理想的なフリーランスエコシステムの実現へ

Sollective コミュニティが「ギルド」に進化。個人の成功だけでなく、フリーランスを取り巻く構造の改革を目指す共同体へと生まれ変わります。また、メンバーに求められる行動を「ギルドメンバーの宣言」として整理しました。

www.sollective.jp

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Welcome to Sollective! We're a Japanese startup committed to 'proving the real value of freelancing'. Our platform is designed specifically for improving freelance in Japan. We're here not only to support freelancers in finding their perfect career path but also to educate Japanese companies in adopting agile organizations. Want to learn more? Learn more in the links below 🔗

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