大事なのはフリーランスになりたい理由 | サービスデザイナー megukoyama さん
さまざまな企業から声がかかるプロフェッショナルフリーランス。その素顔を知るインタビューシリーズ、3人目はデザイナーでコンサルタントの megukoyama さんです!
ーー自己紹介をお願いします!
はじめまして、小山恵といいます。フリーランスになったのがちょうど去年の2月で、フリーランス歴はまだ1年とちょっとです。今はサービスデザイナーとデザインコンサルティング、デザインリサーチという分野で主に活動しています。
ーーサービスデザイナーの仕事を教えてください。
ある商品とかサービスに対して、お客さんがどういう風に体験するのかをデザインするというのが、ざっくりとした説明になります。
ーーそもそもサービスデザインとは?
ものは単体では存在しなくて、必ず何かのコンテキスト上にあります。同じようにその(ユーザーである)お客さんにも入口や出口など、ものやサービスに触れる過程があるんです。サービスデザインは、その過程のなかでお客さんがどういう感情なのかを知り、どういう気持ちになってほしいのかを考え、ペインポイントを減らしてサービスなりプロダクトを気持ちよく使ってもらうのをデザインする仕事です。
ーー独立した理由は何だったのでしょうか?
意識して「よし、じゃあフリーランスになるぞ」となったわけじゃなくて、前に会社員として UX デザインやっていたときに、たまたま単発で案件の依頼が来たんです、ありがたいことに。だけど前の会社は副業が NG で受けられず、結構おもしろいプロジェクトだったので残念だなと思っていました。
そんななかで本当に何かやってみたいっていうプロジェクト(スタートアップ)に出合ったんです。それでせっかくだから会社を辞めてインディペンデントで関わってみようかなっていうのがきっかけで、フリーランスになろうと。自分でもこのタイミングでフリーランスになろうって思ってたわけじゃなく、どっちかっていうと「なるようになるかな」みたいな気持ちでスタートしました。
ーーフリーランスを組織に採り入れるベネフィットとは?
1つのクライアント(とのプロジェクト)で培ったナレッジや経験が、ほかの場面でも適用できることがあります。またフリーランスは業界の状況やトレンド、最新のアプローチや話題のキャッチが早いと思うので、その点でもフリーランスと一緒に仕事するメリットはあるのかなと思いますね。
ーー最新情報はどうやって集めていますか?
仕事を通して学ぶのが一番多いですね。さっきも言ったようにコンテキストがすごく大事だと思っているのですが、デザインの業界で話題になっているニュースとかトレンドが現場でどういう風に捉えられているのかは、案件を受けて実際に仕事したときに初めて実感するんです。
だから私の場合、本当に自分の血と肉になる瞬間は、クライアントと仕事をするときですね。クライアントの課題や解決のためのアプローチを調べたり、ほかの人と話したりすることで情報をキャッチしています。
ーーフリーランスとして働くことのよさは何でしょうか?
いろんなタイプのお客さんがいることですね。大企業もいれば外資系とかスタートアップもあるんですが、それぞれパーソナリティやコミュニケーションスタイルが違うし、一番効果的なメソッドとかやり取りの仕方とか、ソフトな部分においてもそれぞれなんです。いろんなクライアントとお仕事していくなかで、そういう多様なアプローチ方法が身についてきたと思うので、それは会社員時代では得られなかった経験かなって思いますね。
ーーフリーランスに挑戦したい人へのメッセージをお願いします。
私はフリーランスが先にあったわけではなくて、おもしろいプロジェクトとかチーム、やってみたい何かがあって、それをきっかけにフリーランスになったんです。何を目的にフリーランスになるのかが明確だと、やり続けるなかで落ち込んだり上手くいかなかったりするときもすぐ立ち直れます。
なので、個人的には「なんでフリーランスになりたいのか」っていう目的を見つけるのが大事だと思います。それがおもしろいプロジェクトなのか、一緒に働きたいチームなのかはわかりませんが、そういうのが明確だといいですね。
会社員でもできるんだったら、そのままでいいと思うし、それこそ副業という手もあります。だけどフリーランスじゃないとできないものだったら、試してみてもいいんじゃないかなと。(私自身は)そんなに失うものがないというか「ダメだったらまた正社員に戻ればいいや」みたいなマインドでフリーランスになって、結果的にすごく自分に合っていたので続いてるんですけど。
なので、あんまりプレッシャーを感じたり大きなステップだって思ったりせず、ほんとに「ちょっと試してみようかな、おもしろい案件あるし」という軽い気持ちでやってみるのもいいかなと思います。