【インタビュー】本業と副業は両立できる?PR Specialist 才木さんに聞く「副業のコツ」 Article Image

【インタビュー】本業と副業は両立できる?PR Specialist 才木さんに聞く「副業のコツ」

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完全審査制のフリーランスプラットフォーム Sollective(ソレクティブ)には、やりがいのある仕事を求める優秀なフリーランス・副業人材が多数登録しています。そんな Sollective で活躍中のフリーランスは、経歴もバックグラウンドも人それぞれ。

今回は、本業の傍ら PR として副業のキャリアも積む才木祐人さんにインタビュー。本業と副業を両立させるコツ、継続的に仕事をもらうためのポイントなど、副業をしている人が気になることをお話いただきました。

副業の時間の使い方が本業にもいい影響を与えてくれる

—— これまでどんなキャリアを歩まれてきたのでしょうか?

最初の会社は JR 東海という鉄道会社でした。新幹線の車掌・運転士などを経験した後、経営企画や広報の部署に配属されました。 その後、MBAを取るためにアメリカに留学しました。帰国後は、新しいチャレンジとしてウーブン・プラネット・ホールディングスという会社で PR マネージャーをしています。

—— 本業のかたわら、副業として PR のお仕事をされていますね。副業のキャリアはどのように築かれたのでしょうか。

ちょうどいいタイミングで、知り合いの方に声をかけてもらったのがきっかけです。 最初は知り合い経由でしたが、だんだん LinkedIn や Twitter などの SNS を通じてお仕事をもらえるようになり、本格的に副業をするようになりました

—— 本業でも PR をされていますが、本業に近い業務を副業としてされているのはなぜですか?

「副業が本業に活きる」というのがあります。 (副業だと) PR に近しい別の領域まで任せてもらえるので、それが本業に活きてくるんですよね。なのですごくシナジー効果を感じます。

—— 素敵ですね!他に副業のメリットがあればお聞きしたいです。

一番大きなメリットは「時間の使い方がうまくなる」だと思います。 副業って条件を自分で交渉しないといけないんです。やることも自分で決めるので、責任感を感じやすいんですね。だから(副業を始めてから)時間をできるだけ効率的に使って、最大限のパフォーマンスを出そうという意識がより働くようになりました。時間の使い方がすごく生産的になったと感じます。

—— 副業の仕事へのスタンスが、他の仕事へもいい影響を与えているんですね。

あとは本業が「ワークライフバランス」なのに対して、副業は「ワークインライフ」なんです。 つまり、普段の生活のスキマ時間に副業ワークを入れることができるので、自分の生活スタイルに合わせて無理なく報酬をいただけるのも、副業のいいところだと思っています。

—— 逆に、副業をしていて「大変だな」と感じる点はありますか?

やっていて感じるのは、会社のネームバリューなしに個人の名前で安定して仕事を受けるのは難しいということですね。 それから、副業だと自分でスキルや知識を磨かないといけないんです。自分の知識を常にアップデートしつつ、自力でスキルを上げていくというのは副業の難しいところだと思います。

経験者には向いている「 PR の副業」

——  PR というお仕事についても詳しく伺いたいです。現在、副業として具体的にはどんな業務をされているのでしょうか?

副業としてやっている業務は大きく3つあって、1つはコンテンツ制作です。海外のビジネスニュースなどを日本語で翻訳・要約して発信するお仕事ですね。 2つ目はブランディングや PR 戦略の立案です。企業自体やプロダクトをどうやって知ってもらうかを考える仕事です。 最後は、イベントへの登壇や講師としての仕事です。私のこれまでのキャリアに関心を持っていただいた社会人の方・学生の方を対象に、セルフブランディングやPRキャリアについての話などをしています。

PRキャリアについてインタビューを受けている様子

PRキャリアについてインタビューを受けている様子

——  PR という仕事は、副業に向いていると感じますか?

未経験からいきなり副業として始めるのは難しいかもしれませんが、事業会社や広告代理店で何年か経験した後の副業としては向いていると思います。 理由としては、コンテンツ制作や戦略立案といった業務は(会社組織ではなく)個人のスキルにできることが多いからです。だから、働く会社が変わってもそのスキルが活かせることが多いんですね。

—— クライアントに「PRの仕事ができる」と知ってもらうために気をつけていることなどはありますか?

PR はコミュニケーションの仕事なので、「普段からわかりやすく話す」「簡潔に伝える」というのは意識しています。 昔「えっと」「あのー」のような不要な言葉をいわない方がいいと指摘されたことがあるんです。実際に、自分のプレゼンテーションを録画してみたら、そういう不要な言葉があるかないかで見え方が全然違ったんですね。 コミュニケーションの質はそういう細かいところで決まっていると思うので「常に細部にこだわりぬく」という姿勢は PR をする上ですごく大事だと感じています。

交渉するときは最初に自分の理想の条件を伝える

—— 本業の会社には、副業のことをどう説明されていますか?

最初に副業の仕事をいただいたときに「今後も来るかもしれない」と思って副業の申請を出しました。 多様な社員が活躍していることもあり、理解いただくことができました。

—— 本業と副業を両立させるために、気をつけていることはありますか?

「休日を稼働日にカウントしない」という意識がすごく大事だと思っています。 休みの日もあると思ってしまうと、際限なく時間をかけてしまうんですね。なので「平日の仕事終わりにできる業務量しか引き受けない」というのは常に気をつけています。

—— 大事なポイントですね。そういった自分にあった副業の量は、やりながら調整されていったのでしょうか?

そうですね。最初はやっぱりわかっていなくて、休日にやってしまうことが多かったんです。 でも、そのせいでオーバーワークになったり、疲れが取れなかったりすることが続きました。このままだと本業にも悪影響が出ると感じて、業務量を調節するようになりました。

—— 調節のために仕事を断る必要も出てくると思いますが、どういう基準で引き受けるかどうかを決めているのでしょうか?

時間・報酬ももちろん大事ですが、それ以上に大事にしているのが「この案件を引き受けることで、自分がどういった経験や知識を得られるか」というところです。 ひとつお仕事を引き受けると他の仕事が受けにくくなるので、「他のチャンスを逃してでもやりたい仕事かどうか」というのは、引き受ける前に検討するようにしています。

大学生向けマーケティング&キャリアに関する講義の様子

大学生向けマーケティング&キャリアに関する講義の様子

—— 仕事をお断りするときに気をつけていることはありますか?

最初に自分の理想の稼働時間・報酬を伝えるようにしています。ただ言うだけではなくて、「自分はこのスキルがあるのでこの値段になります」という理由も添えて伝えるんです。 そのうえで「〇〇円がいいけど✕✕円までは妥協できる」という自分の中の基準を決めておきます。 先方がこちらの理想に添えるときはそのまま引き受けられますし、難しいときでも「金額は✕✕円だけどこういう仕事の経験ができます」といったオプションを提示いただけることが多いんですね。 そういった交渉の上で、お断りするかどうかを決めていくようにしています。

—— 非常に実践的で、参考になる方法ですね。

これは MBA で学んだことなんですが、値段や契約の話はすべて交渉ごとなので、ある程度やり方が決まっているんです。 何回もこういった交渉の練習を積んできたので、その経験が活かされています。

—— 「MBA=会社員のもの」というイメージがありますが、副業などでも役立つスキルが得られるんですね。

MBA で学ぶと「経営者視点」を持つことができるので、副業をするときに「どういう価値を提供したら会社に貢献できるのか」という視点で業務に取り組めると思います。 また、基礎が身につくので専門外の分野も理解しやすくなりますし、成果にも繋がってくると思います。

顧客に自分の強みを聞いてプロフィールに活かす

—— 副業のキャリアアップについてもお聞きしたいです。副業の仕事を継続してもらうために気をつけていることはありますか?

SNSでの発信はすごく大事だなと思っています。私の場合は、LinkedIn、Twitter、Facebook など、どのSNSを見ても同じスキルを持っている人に見えるようキーワード選びに気をつけています。 あとは「自分は他の人と比べて何が得意なのか」をわかりやすいキャッチコピーにして伝えるように心がけています。

—— 自分の得意分野はどうやって見つけていきましたか?

最初にお仕事をいただいたときに、「なぜ仕事をくれたんですか?」と聞いてみたんです。そうしたら「日本の PR の知識があり、かつ英語でコミュニケーションができる人を探していました」と言われました。 自分でも気づいていなかったのですが、それが強みなんだと気づきました。 それ以来、 SNS でもその点を押し出すようにしています。 SNS で日英両方のプロフィールを公開したり、英語のスキルを細かく表記したりするなどですね。

—— 実際に顧客に聞いてみることが重要なんですね。 ほかに「経験は浅いがやってみたい仕事」を獲得するために、心がけていることはありますか?

PR に近しい仕事にマーケティングがあるんですが、自分はこの領域もやってみたいなと思っているんですね。 なので、副業のときは最初に「専門ではありませんがマーケティングの仕事もやってみたいです」と伝えるようにしています。 いつもうまくいくとは限りませんが、時折任せてもらえることがあります。特に、本業で実績が出ている分野と近ければ、未経験の領域でも任せてもらいやすいですね。

—— 副業で「できる仕事」と「やりたい仕事」がずれているときはどうされていますか?

私は副業でも本業でも「やりたい仕事」より「できる仕事」を選ぶことが圧倒的に多いです。 「やりたい仕事=得意」とは限らないし、仕事として価値を提供しなければいけないことを考えると「できる仕事」を受けるのがよいと考えています。

—— 今後、副業としてやりたいことや目標があればお聞きしたいです。

本業には本業の楽しさがあるので、会社をやめて副業からフリーランスになろうという思いはないんです。 ただ(副業を通して)商品開発・事業開発のようなビジネスの上流に関われるようになりたいと思っています。 特に 最初からPR 戦略もセットで考えた方が効果的なことが多いので、「 PR は PR 、開発は開発」ではなく、垣根なしに幅広い知識を吸収していきたいです。 それから、自分としては会社の経営に興味があるので、そういった知識も積極的に身につけていきたいと思っています。

—— 最後に、これから副業を始める方、始めたばかりの方にメッセージをお願いします。

まず、仕事を受ける方法として Sollective はすごくおすすめです。「とにかく選り好みをせず仕事を受ける活動を始める」というのはすごく重要だと思います。 副業の場合、初めての案件を受けるまでがすごく大変だと思うんですね。最初の案件まではとにかく行動をするしかないと思うので、やりながら自分の見せ方をどんどん改善していって欲しいです。

—— 本日はありがとうございました!

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