【フリーランスの仕事論】コピーライターは天職。フランスで暮らしながらトランスクリエーションで文化を伝える
完全審査制のフリーランスプラットフォーム Sollective(ソレクティブ)には、やりがいのある仕事を求める優秀なフリーランスが多数登録しています。そんな Sollective で活躍中のフリーランスは、経歴もバックグラウンドも人それぞれ。
今回はフランス在住のバイリンガルコピーライター Aya Suzuki さんに、海外で日本の仕事をするという働き方や、プロのフリーランスとして一線で活躍すること、 Sollective のよい点などについて伺いました。
多くの有名ブランドの仕事に携わった後、フリーランスへ
── Aya さんはコピーライターとして、パンパースやバージニアスリムなど、有名なブランドのお仕事をたくさんされていますね。
外資系の Beacon Communications というところで働いていたので、大手企業のお仕事やビッグキャンペーンにたくさん携わらせていただきました。入社したばかりの時はあまり分かりませんでしたが、慣れてきてからは本当に大きな規模の仕事をさせていただいていると感じていました。
── Beacon Communications と電通の両方に在籍していらっしゃった時期も約1年ありますね。
これは提携企業の電通に出向していた時期です。私は外資系のクライアントを担当していたので、電通でナショナルブランドの仕事ができ、とても勉強になりました。
── 当時手がけられたお仕事で、思い出深いものを教えてください。
一番印象深かったのは SK-II ですね。大きなキャンペーンで、信頼されているラグジュアリーブランドでもあったので、責任とやりがいをすごく感じていました。自分自身、SK-II に憧れがあったので、自然にあの世界が作り出せれるような自分になれればと思っていました。
でも、失敗はできないし、クオリティーを保ちたいという思いもあり、プレッシャーも強かったです。上司も厳しく、仕事自体も本当に真剣勝負という感じでした。ですが5〜6年もの間、ひとつのブランドについて深く考え続ける経験は貴重だったと思います。
── その後、フリーランスとして独立されましたが、なぜフリーランスになったのですか?
ひとりで黙々とやりたい、組織の外でやってみたいという気持ちが出てきたのだと思います。また、当時体調を崩したこともあって、自分のペースを立て直す必要もありました。
独立したのは SK-II が終わったあとで、会社の規模やチームが大きくなっていくのをなんとなく感じていた頃です。会社の中で学ぶことは多く、インターナショナルのプロジェクトなどは貴重な経験でしたし、社会勉強もさせていただきました。ただ、ひとりでやってみたいという気持ちが強くなり、その時はあまり深く考えずに独立しました。
── フリーランスになってからのお仕事で、思い入れのあるものについても伺えますか?
NIKE のトランスクリエーション(文章の翻訳だけでなく、現地の言語や文化に合わせた表現を行うこと)ですね。 NIKE の英語のコピーライティングが素晴らしいこともあるのですが、そこにバチッと当てはまる日本語を考えるのが本当に楽しかった。この仕事が、トランスクリエーションの分岐点になりました。
── トランスクリエーションのプロセスはどういう風になっているのですか?
まずは英語を理解して、直訳も考えますが、日本語のコピーとしてもう1回ゼロから組み替えます。でも完全に変えてしまうのではなく、直訳と英語の意図を考えながら自分で作り直していく感じですね。私にはこの過程がとても楽しいです。
思い切って移住したフランスで、学生とフリーランスを両立
── 現在、フランスで暮らしながらフリーランスをされているということですが、どんな生活をされているのでしょうか?
3年くらい日本でフリーランスとして働いて、2017年の9月にフランスに来ました。フランス語を学びたいと思っていたので、語学学校に行くために学生ビザをとり、そのまま学生とフリーランスを続けています。
── ものすごくハードですね……! 1日のタイムスケジュールを教えていただけますか?
学校はセメスターによって午前のクラスがある時と、午後に集中する時があります。
仕事のほうは日本が中心になるので会議は日本時間に合わせて、フランスの朝6時から会議ができる状態にしています。もちろんこちらの時間も考慮していただいているので、クライアントの方には本当に感謝しています。
── 国境を越えて、学校にも通いながらお仕事をするのは大変だと思いますが、気をつけていることなどはありますか?
私の場合は、仕事に比重をおいているので、作業が多い時とか会議と学校が重なる時などは、仕事を優先するようにしています。時間的な面では厳しいこともありますが、実はそんなに両立が大変だとは思っていないかもしれません(笑)。
── そもそも、どうしてフランスに行かれたんでしょうか?
元々フランスがすごく好きで、高校生の時から独学でフランス語を学び、大学でも勉強していたのです。就職時にはコピーライターの道に進んだのですが、フリーランスになったあと、この状態ならフランスに行けるかもしれない、とふと思いました。それで、少し無謀だったかもしれませんが、思い切って来てみたというところです。
── ではフリーランスになった時もフランスに行った時も、意外とできるかも、という思い切りで決めた部分があるということですか?
思い切りですね。深く考えたら怖いかもしれないです。でも、自分を変えたいとか、働き方を変えたいという気持ちの方がそれ以上に大きくて、チャレンジしました。
Sollective はフリーランスを大切にしていると感じた
── フリーランスになってからもずっと第一線で活躍されていますが、秘訣のようなものはありますか?
人とのご縁を大切にして、一つひとつの仕事を深く一生懸命やることでしょうか。これまで、 会社に在籍していた頃に仕事でご一緒した方などから声をかけていただく形で、ずっと仕事を続けてきました。本当にご縁でお仕事させていただいている感じです。
お声がけいただけることがとても嬉しいし、そういう気持ちで仕事に真剣に取り組むことが後に繋がっているのかなと思います。
── Sollective に登録されたきっかけを伺えますか?
代表の Erika さんがネットで私のことを見つけて連絡をくださり、Sollective のウェブサイト制作を手伝ったのがきっかけです。その後にコピーライターとして登録しました。
── Sollective の最初の印象は?
日本のフリーランスによい環境を提供しよう、という熱意がとても感じられる会社だと思いました。フリーランスそれぞれを大切にされている感じがして、その点はフリーランスのひとりとしてありがたいです。
── 他と違う Sollective のよい点はどういうところだと思いますか?
Sollective の招待制(※)は温かい繋がりが感じられるし、かつ審査制なのでクオリティの面でも保障されていると思います。フリーランスはちょっと寂しく感じることもあるので、コミュニティーがあるのもよいですね。
※ Sollective は招待&審査制のシステムを採用していますが、もし知り合いに Sollective ユーザーがいない場合は、こちらからも応募可能です。
いろいろな分野の仕事をしながら、外国と日本を繋げたい
── Aya さんがコピーライターを目指したきっかけのようなものはありますか?
『本読む馬鹿が、私は好きよ。』 という、広告コピーの傑作を集めた本と出会ったことです。大学生の頃に電車の中で読み始めて、衝撃が走ったのを今でも覚えています。
コピー、短い解説、制作者名というほとんど文字のみの構成で、だからこそ文字だけで人を感動させるということが素直に体感できたのだと思います。今でも憧れるコピーばかりが詰まった本です。
── 他のコピーライターと違う、 Aya さんならではの強みをあげるとしたらどういうところでしょう?
いろいろな文化を見てきて、外国にいる時間も長いので、海外の文化や商品、クライアントの考え方、感覚的なものなどが理解しやすく、大切なポイントを抽出できる力があると思います。また外国と日本を繋げるということにとても興味があって、それができるということも強みでしょうか。
── 今フランス語を学ばれているので、フランス語の仕事も増えていきそうですね。
はい、フランス語のトランスクリエーションや、フランスのブランドを日本に紹介するなど、いろいろな分野の仕事をしていきたいです。
また、日本のものをとても誇らしく思っているので、外国のものを日本に紹介するだけでなく、 日本のものを海外に紹介することも積極的にしていきたいですね。海外にいると日本のすごさや美しさを痛感する場面がたくさんあるので、外国と日本を繋げる仕事はがんばってやっていきたいと思います。それで双方が喜んでくれたら、本当に嬉しいですね。
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Sollective は、「トップフリーランスの力でビジネスの可能性を広げる」をモットーに、やりがいと能力に見合った仕事を求める優秀なフリーランス・副業ワーカーと、多様化するビジネスの即戦力となるエキスパートを探している企業を直接つなぐプラットフォームです。もし、すこしでも興味を持っていただけたら、ぜひ登録いただけると嬉しいです。
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