フリーランスの経理入門|1年目&2年目の年間スケジュール・保存版 Article Image
2023.02.09# Tips

フリーランスの経理入門|1年目&2年目の年間スケジュール・保存版

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フリーランスや副業に興味があっても、なかなか踏み出せない人は多いのではないでしょうか。その理由の1つは「バックオフィス業務を全部自分でやるのは大変そう」という不安かもしれません。

しかし実際に活躍するフリーランスの多くは、バックオフィス業務をとてもスマートにこなしています。そんな皆さんに共通するのが、「お金まわり」を押さえていること。つまり経理のポイントさえしっかり押さえれば、バックオフィス業務をそんなに怖がる必要はないのです。

そこでソレクティブのブログでは新シリーズ「フリーランスの経理入門」をスタート!このシリーズでは税理士監修のもと、フリーランスに興味がある皆さんや始めたばかりの人が知っておきたい情報をお届けします。

初となる今回は、フリーランスの年間スケジュールを解説。まずはこの記事で、フリーランスが1年間でやるべきことのイメージをざっくりつかみましょう。

1年目と2年目で必要なタスクや手続きが変わる

組織に勤めている人や学生の皆さんがフリーランスになるタイミングとして最も多いのは、年度が変わる4月かもしれません。ここでは4月に独立する場合に、いつ・何をすべきなのかをまとめました。

これを見ると、1年目は意外とやることが少ないと感じたのではないでしょうか?とはいえ、初めて聞く税金や、聞いたことはあるけれど実はよくわかっていない手続きに少し圧倒されたかもしれません。

ここからはそうした言葉を解説しつつ、1年目に押さえておくべきポイントを3つ見ていきます。

ポイント①開業届・青色申告は必ず期限内に提出する

フリーランスとして独立しようと決めたら、まず税務署に「開業届」と「青色申告の承認申請書」を提出します。

開業届は文字通り、個人事業主として開業したことを届ける書類で、開業後1か月以内に提出することが求められています。税務署に直接申請あるいは郵送申請のほか、マイナンバーカードがあれば e-Tax を通しての申請も可能です。

もう1つ大切なのが青色申告の承認申請書です。

確定申告には青色申告と白色申告の2種類があります。青色と白色の違いについて詳しくは別の記事で解説しますが、大事なのは開業後2か月以内に申請書を提出しないと、青色申告ができない点です。

青色申告ができないと白色申告になるわけですが、その場合は控除額(所得のうち、所得税がかからない金額)が大きく減ります。青色の場合は最大65万円(e-Tax 利用時)の控除を受けられるのに対して、白色は10万円です。65万円の控除を受けたい人は、青色申告を必ず期限内に出しましょう

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ポイント②確定申告に必要な書類を取っておく

フリーランスは1月に会計年度が始まり、12月に決算を行います。そして1〜12月の所得を翌年2〜3月に申告します。これが確定申告です。

しかし多くの日本企業では4月に会計年度が始まり、3月に決算を行います。そのため3月末で会社を辞めた場合は、確定申告時に4~12月に発生したフリーランスとしての所得に加えて、1~3月分の給与所得も申告しなければなりません。その際、退職時に会社から支給される源泉徴収票が必要になるのでなくさず保管しておきましょう。

また、10月末ぐらいからさまざまなところから「控除証明書」という書類が届き始めますが、それらも確定申告に必要なものです。実は、国民健康保険や国民年金、生命保険、介護保険、地震保険、iDeCoなどに支払ったお金は所得から控除され、所得税がかかりません。控除証明書とはその支払いを行った事実を証明する大切な書類ですので、捨てずに取っておくようにしてください。

💡関連記事:フリーランス1年目の総決算💰初めての確定申告に備える3つのポイント

ポイント③翌年の税金分をプールしておく

フリーランス1年目にうっかり忘れがちなのが、翌年に支払う税金をきちんと残しておくことです。

組織に勤めている場合は給与から税金が自動で徴収されるため「手元に残ったお金=使えるお金」という認識でも問題ないのですが、フリーランスの税金は「あと払い」です。

また、表を見てわかるように1年目には発生しない支払いもあります。それが所得税の予定納税と個人事業税です。

所得税の予定納税とは、ざっくり言うと前年の納税額の3分の2を前払いする制度で、フリーランス2年目以降に発生します。ただし前年と今年の所得差が大きく支払うのが難しい場合は税務署に相談できる場合もあります。心配な人は問い合わせてみましょう。

個人事業税とは、税務署ではなく都道府県税事務所に納める税金です。業種によって税率が3~5%と異なり、作家、漫画家、文筆業の人は対象外です。また、所得が290万円以下の人は支払う必要がありません。

これらの税金の案内が来て慌てないよう、1年目から前もって準備しておくことが大切です。

迷ったり困ったりしたら相談を

会社員時代は受け身でいればよかった支払いも、フリーランスになるとすべて自分でやらなければなりません。

とはいえ心配しなくても大丈夫です。何か迷ったら税務署や都道府県税事務所に問い合わせると親切に教えてもらえるほか、なかには勉強会を開催しているところもあります。資金に余裕があれば税理士と顧問契約を結んでもよいでしょう。記帳を自分で行う場合の相場はだいたい月2~3万円程度です。

プロに相談するまでもない...という人は、フリーランスのコミュニティに参加するのもおすすめです。同じような経験をした仲間に相談するだけで、解決する悩みもあるかもしれません。開業前の人も情報収集がてら参加すると、フリーランスとして独立するイメージが具体的につかめるはずです。

「フリーランスの経理入門」、次回は開業時に必要な手続きを詳しく説明します。どうぞお楽しみに!

Contributor/ Keiichiro Nishiura(公認会計士・税理士) Sollective : https://www.sollective.jp/freelancer/keiichiro-nishiura Twitter : https://twitter.com/Keiichiro_ni Editor / Yuna Park Sollective:https://www.sollective.jp/freelancer/Yuna/ LinkedIn:https://www.linkedin.com/in/yuna-park-9a802411b/ note:https://note.com/yunapark

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