会社での下積みはもういらない?Z 世代フリーランス2名が語るフリーランスのはじめ方
ソレクティブでは、フリーランスの皆さんに役立つコミュニティイベントを毎月開催しています。
2023年第1回目のテーマは、「未来のフリーランス戦略 -Z世代で活躍の仲間から学ぶ-」。実は世界では Z 世代のフリーランスが急増しており、アメリカでは今や50%以上にものぼると言われています。さらに「社員」として下積みを経験したあとに独立というこれまでの「常識」も覆りつつあるようです。
そこで今回は Z 世代フリーランスの2人が登壇し、なぜフリーランスを選んだのか、企業内で学ばずにどうやってスキルを磨いたのかなどを対談。フリーランスに興味のある10~20代の皆さんはぜひ参考にしてみてください。
登壇者
Yui Sasano さん(以下ユイ)フリーランス PR・作曲家。16歳からフリーランスのライターとしてキャリアをスタート。現在は音楽活動の傍ら、スタートアップやアーティストの PR や SNS プロデュースを担当している。
小林 聖弥さん(以下セイヤ)フリーランスのソフトウェアエンジニア。アメリカの大学でコンピューターサイエンスを専攻し、卒業後に独立。現在はフルタイムでエンジニアリングに専念している。
モデレーター 中本 卓利(以下タクト)事業開発に強いコミュニティマネージャー。起業家向けコワーキングやインキュベーション施設のディレクターを経て独立。株式会社ソレクティブではグローバルで多様なスキルを持つトップフリーランスが集う場のコミュニティマネージャーとして活躍。
自分にできることを見極めて初仕事を獲得
タクト:まずはフリーランスになろうと思ったきっかけを教えてください。ユイさんは16歳からキャリアをスタートさせて今年で10年目という、なかなかない経歴ですよね?
ユイ:はい、きっかけは15歳のときにフリーランスのライターの方が登壇するセミナーに参加したことです。その人がすごく格好よくて、影響を受けてフリーライターになろうと決意しました。
セイヤ:僕の場合、社会は働き方や生き方を学べる場所だと思っています。1つの企業や環境に縛られない方が、より多様な学びがあるのではないかと考えてフリーランスを選びました。
タクト:企業での経験がないと、一般的には社会的な地位がなかったりスキルセットがなかったりと、不利な状況でのスタートになるイメージです。2人はどうでしたか?
セイヤ:僕は大学でコンピューターサイエンスを専攻していたうえ、複数の企業でのインターンシップも経験していたので、今の仕事に生かせる点が多かったです。そのためスキルや知識が劣っていると感じたことはありません。
ただ新卒でフリーランスになるためにはスキルや経験を磨くよりも、自信を持つことの方が大切だと思いますね。
ユイ:その自信はどうやって築いたんですか?
セイヤ:小さくてもよいので成功体験を増やしました。最初の案件をこなして認められれば、ほかでも通用すると思ったんです。最初は緊張しましたが、それをこなせたら自分のやり方で大丈夫なんだという自信につながりました。
タクト:アメリカでは YouTube で知識を身につけてフリーランスに挑戦する人もいると聞いたのですが、本当でしょうか?
セイヤ:YouTube に限らずオンライン上に色んな教材があるので、それを活用している人は多いと思いますね。
ユイ:私はセイヤ君と違い、スキルがないまま社会に出ました。なので最初は報酬が少ない仕事をたくさん引き受けて学んでいったんです。
もちろん大変でしたが、編集者からタダで指導を入れてもらえる状況ではありました。おかげでスキルもメンタルもかなり鍛えられて、今のキャリアにつながっています。
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「失敗しないこと」よりも重要なのは、自分に合ったチームと環境
タクト:フリーランスは専門家としての価値を発揮することを期待されるため、なかなか失敗しにくい気がします。そんな状況で2人はどうやって自分を磨いてきたんでしょうか?
セイヤ:失敗できない、というのは誤解だと思います。失敗は誰でもすると思うんです。それよりもリスクなのは、失敗を失敗と言ってくれる人がいないことですね。
そこで大事なのがメンターの存在です。僕は大学生のときに先輩から「仕事の関係者以外でメンターを3人見つけたほうがいい」と言われました。メンターは50~60代など世代が異なる人だと、同年代とは異なる意見がもらえてさらによいと。ちなみに3人というのは、自分の客観的な評価がわかる最小限の人数だそうです。
僕の場合、メンターとは友人や仕事仲間などとのつながりから自然に知り合えました。あとは気になる人には自分からメッセージを送ったこともあります。
ユイ:私は、スキルを高めるためには多くの失敗と逆境を乗り越えた方が良いと思っています。なので失敗が許されない環境をそもそも選びません。
とはいえ失敗は取引先との信頼関係を壊す可能性がありますよね。なのでたとえ失敗しても良好な関係でいられるように、あらかじめたくさんコミュニケーションを取る、という工夫をしています。自分が何に悩んでいて、何につまづいているのかを日頃から共有しておくんです。それでも相手がどうしても失敗が許せない場合は、私とは相性がよくなかったのかなと思ってあきらめます。
これからの時代に生き残るのは「自分をよく知っている人」
タクト:2人はこれからの時代、どんなフリーランスが生き残ると思いますか?
ユイ:自己分析をしっかりして自分の選択に責任が持てる人は、フリーランスに向いていると思います。私の場合は、たくさんの失敗を通して自分を知りました。
セイヤ:僕は自分の頭で考え、他人と比べない人が強いと思います。仕事でも私生活でもたくさんの人に意見を言われますし、他人とスキルやキャリアを比べてしまうこともあるかもしれません。そんな状況でも自分の頭で考えてやりたいことや好きなことを見失わない人は、フリーランスに向いているのではないでしょうか。
タクト:では最後の質問です。後輩の α 世代に新卒フリーランスとして活躍するためのアドバイスを求められたら、どんなメッセージを送りますか?
ユイ:Z 世代や α 世代は「冷めた性格をしている」と言われがちですが、そのなかで情熱的な人は目立つので仕事につながるかもしれません。同世代とは違うことをして、ライバルに差をつけたらよいと思います。
セイヤ:僕からは「見る前に跳べ」でしょうか。意味は「考える前に行動をしろ」です。未来に何が起こるかは誰にもわかりません。遠い将来を憂うのではなく、今できることからやっていくしかない。
だからとにかく行動をしてみてほしいですね。何かに真剣に取り組んでいれば色んな人が助けてくれます。恐れる必要はありません。
タクト:本日はありがとうございました!
ソレクティブでは、今後もトップフリーランスの皆さんを迎えたさまざまなイベントを開催する予定です。現在参加受付中のイベントもありますので、ぜひこちらからチェックしてみてください👀
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