フリーランスの必須スキル!取引先とのトラブルを避けるマネジメント術 Article Image
2023.07.12# イベント

フリーランスの必須スキル!取引先とのトラブルを避けるマネジメント術

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フリーランスとして活動する人に欠かせない3つの力を知っていますか?1つ目はプロジェクトをマネジメントする推進力、2つ目は取引先に自らプロジェクトを提案する企画力、そして3つ目は自分自身の価値を世に届ける発信力です。

なかでも1つ目の「マネジメント」は仕事の成果や取引先との関係に大きくかかわる部分です。この力がしっかり身につくと、プロジェクトのなかでトラブルを未然に防いで自分の価値を大きく発揮できるようになります。

そこで2023年6月の Sollective コミュニティイベントでは、マネジメントのプロであるプロジェクトマネジャーの2人を招き、プロジェクト開始前の注意点やよいチームワークのコツなどを聞きました。

🗣 登壇者:今井 悠衣さん(以下今井さん) デジタル広告のセールスを経て、デジタルプロデューサーおよびプロジェクトマネージャーとして大手日系企業や外資系企業を約5年間担当。本業の傍ら、デジタルマーケターやプロジェクトマネージャーとしてフリーランスで活動。デジタル領域を中心に、web サイト構築や動画制作、リアルイベントと連動したアプリの開発など幅広いプロジェクトを手掛ける。 🗣 登壇者:脇川 瑛久さん(以下脇川さん) 企業でプロジェクトマネジメントに約7年間従事。2020年から企業にボードメンバーとして所属しつつ、自身の強みを生かしたフリーランス活動を開始。難易度が高いと言われる3社以上が関わるプロジェクトを中心に、マーケティング戦略からプランニング、実行支援までを手掛ける。得意領域は取引先に対する期待値調整や全体予算のネゴシエーションなど、ソフトなコミュニケーション全般。 🎙 モデレーター:中本 卓利(以下タクト) 事業開発に強いコミュニティマネージャー。起業家向けコワーキングやインキュベーション施設のディレクターを経て独立。株式会社ソレクティブではグローバルで多様なスキルを持つトップフリーランスが集う場のコミュニティマネージャーとして活躍。

プロジェクトの契約や開始段階では、業務内容やスケジュールの具体化が肝心

タクト:現在今井さんは会社員として、脇川さんはフリーランスとしてプロジェクトマネジメントの仕事をしています。まず脇川さんは、プロジェクトが始まる前の契約の段階でトラブルを防ぐために意識している点はありますか?

脇川さん:業務内容や報酬の認識に齟齬が出ないよう、契約の内容が具体的かどうかをしっかり確認するようにしています。不明な点があればどんどん質問し、もし明確な回答をもらえない場合は、残念ですが契約を見送る場合もありますね。特に報酬がはっきりしていないプロジェクトは後々トラブルにつながる恐れがあるので、思い切って断ることも必要です。

そのほかにも注意したいのは、要件定義が明確ではないプロジェクト。ただし業務が曖昧なまま発注されるケースは多々あります。その場合は、相手が要件整理をうまくできていないと自覚しているかどうかで判断します。自覚しているのであれば、話し合う余地がありますから。

タクト:次に今井さんに聞きたいのですが、プロジェクトが動き出してから最初に確認することはありますか?

今井さん:スケジュールの確認ですね。納期などの確認は当たり前ですが、注意したいのは関係者の作業に必要な日数です。たとえば取引先が大企業の場合、関係者が多く確認に時間がかかるため通常よりも長いリードタイムが必要です。ここのスケジューリングを間違えると、最悪の場合納期遅れにつながってしまいます。

さらに、精度が高いスケジュールを引くために、事前に関係者に工数や工程が適切かどうか確認するようにしているんです。

具体的には、まず以前のプロジェクトを参考に一度たたき台を作り、それをもとに担当者に相談します。すると、私が知らなかった工程の存在や工数の不足に気がつく場合があるんです。こうしたひと手間を掛ければ、トラブルの芽を事前に摘むことができます。

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チームワークをスムーズにするのは、ゴール共有とコミュニケーション

タクト:プロジェクトをスムーズに進めるには、チームメンバー同士の関係のよさも大切ですが、その点では何か工夫をしていますか?

脇川さん:僕の場合は、プロジェクトが動き出す前に具体的なゴールをチーム全体と共有しますこれさえ決めておけば、意見の相違が起こったときに、目標に向かうにはどうすればよいか、という共通の視点をベースに議論がしやすいんです。

タクト:それでも揉めてしまった場合は?

脇川さん:まずは当事者にヒアリングをします。

業務内容やゴールを理解していないのか、それとも理解しているけれど納得できないことがあるのかなど、不満に感じている理由を明確にするのが重要です。思いや問題点は人それぞれですから。

もし何か納得できていない場合は、その原因が報酬なのか、プロジェクトの進め方なのかなど、理由を分解して問題点を具体的に洗い出します。解決策の提案は、そのあとですね。

タクト:今井さんはどうでしょう?

今井さん:脇川さんと同じで、チーム内で揉めた場合は関係者とよく話をするようにしています。

あとは全体の士気が下がらないよう、穏便な解決も大切にしているんです。たとえば関係者には DM を送るなど、みんなからは見えないところで個別にとことん話す、という方法をとっています。

タクト:では万が一、トラブルがプロジェクトの進行に影響を及ぼすレベルまで大きくなったらどうしますか?

脇川さん:まずは原因の究明です。取引先への説明責任がありますし、今後どうするかの指針も示さなくてはなりません。なので原因がわかったら次に打開策を考え、取引先に提案します。

今井さん:私も同じく原因の究明が最優先です。もしマネージャーの私に問題があった場合は、素直に謝る姿勢も大切ですね。

マネジメント力を磨くには、とにかく経験を積むこと

タクト:ここまでマネジメントのポイントを聞いてきましたが、そもそも2人はどうやって今のようなマネジメント力を磨いたのでしょうか?

脇川さん:僕はとにかくたくさん場数を踏んで失敗してスキルを得ました。

実はこの考えに至る前は、行動よりも知識を重視していたんです。それでプロジェクトマネジメントについて色々勉強したのですが、結局はとにかく現場に入る方が有益だと気づきました。

それにチームワークをスムーズにする方法も、やはり座学では学べません。実際のプロジェクトを進めるなかで、どのタイミングで、誰に、どういうコミュニケーションを行うとよいのか、勘を磨くのが大切だと思います。

今井さん:私も脇川さんと同じで、失敗から多くを学びました。なので意識してマネジメントのスキルを磨こうと思ったわけでないんです。やはりたくさん経験を積むのが重要ではないでしょうか。

タクト:2人とも、本日はありがとうございました!

Sollective のコミュニティでは今後も引き続きさまざまなイベントを企画しています。興味のある人はぜひこちらからチェックしてみてください。

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