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2022.12.27# お知らせ

約3.1億円の資金調達に成功!プレシリーズAの舞台裏

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12月にスタートアップ界隈で大きな注目を集めた「ソレクティブがプレシリーズ A で総額約3.1億円の資金を調達」というニュース。プレシリーズ A ラウンドとしてはかなり大規模な資金調達であり、投資家からの期待の大きさを物語っています。

そこで今回は急遽その舞台裏を大公開!資金を実際に調達するまでの経緯だけでなく、今回の経験から得た学び、さらに「スタートアップ冬の時代」と言われるなかでぴったりの投資家に巡り合うための鍵まで、ソレクティブ代表の岩井エリカが全部さらけ出しました。

これから資金調達を考えている人や、スタートアップに興味のある皆さんにぜひ読んでほしい保存版です。

事業に共感し、視座を高めてくれる投資家に粘り強くアタック

今回の資金調達に向けてエリカが動き始めたのは5月の連休明け。ちょうどソレクティブのビジネス内容や戦略が固まり、今後の展望や現状の課題が見えてきた頃でした。

ソレクティブが今後「フリーランスの価値を証明する」のに必要な資金と、残りのランウェイ(会社の資金がなくなるまでの残存期間)を考えた結果、プレシリーズAでの資金調達が必要だと判断したのです。

そこでまずはシードラウンドからの投資家である千葉道場の紹介を受けて、15人程度の新規投資家にアタックを開始。紹介経由で動いたのは、突然アプローチするよりも話がスムーズに進むと考えたからです。そうしてミーティングに漕ぎつけた相手には、ソレクティブの事業モデルと、その投資家に入ってほしい理由を説明しました。

しかしミーティングを重ねても、断られるケースがほとんど。その理由は「既に競合他社に投資している」「ソレクティブの世界観には共感しない」「日本にはフリーランスが大活躍する未来など来ない」などでした。

シードラウンドではそうした状況に慣れておらず、心が折れそうになっていたエリカでしたが、今回はめげません。というのも、「新しいことに挑戦しているのだから、万人の共感を簡単に得られるわけがない」と考えていたからです。

「どれだけ断られても、そこでギブアップしたら終わりですから。その場で断ってくれた人からのフィードバックはすぐさまピッチ資料に反映し、内容をどんどんブラッシュアップしていけたのでありがたかったです。経営者としての肝がまだ据わっていなかったシードラウンドに比べると、今回はメンタル面でだいぶ成長しましたね」。

そんな投資家アタックに役立ったのがピッチイベントへの参加です。「6月の B Dash Camp 2022 Summer in Sapporo、7月の IVS2022 LAUNCHPAD NAHA では、投資家に話を聞いてもらえただけでなくピッチの練習にもなったので、参加して本当によかったです」。

IVS2022 LAUNCHPAD NAHA でピッチするエリカ

IVS2022 LAUNCHPAD NAHA でピッチするエリカ

資金調達とは一緒に事業を作っていく仲間探し

こうしてエリカは約半年間で何十社もの投資家に会い、そのなかからソレクティブに共感するだけでなく視座を高めてくれる人々を粘り強く探しました。その結果、8社(KUSABI、千葉道場ファンド、ココナラスキルパートナーズ、Kepple DX Fund、90s、個人投資家であるChatwork株式会社 代表取締役CEO 山本正喜氏、その他エンジェル投資家2人)から総額約3.1億円の資金を調達できたのです。

特にKUSABIがリード投資家となったことは、エリカがファイナンスドリブンな視点を得るきっかけになりました。

「当初は少なめの調達金額で打診していたんですが、KUSABI 代表パートナーの永井研行さんから『ソレクティブのビジョンを実現するには、もっとお金が必要なのでは?もっと資金があったら何ができるかという観点で考えてほしい』という宿題が出されたのをきっかけに、新たな視点を得られたんです。その結果、調達額を増やして実現したい世界に向かって加速する準備が整いました」。

今回の資金調達を通してエリカが実感したのは、「資金調達とは一緒に事業を作っていく仲間探し」だという点です。

「シードラウンドでは自分1人でできると考えていた部分も多かったのですが、事業を作り上げるにはさまざまな人のサポートが必要だと今回実感しました。そのための第一歩として、自分には何ができて、どんなヘルプが必要か、恥ずかしがらずに伝えることが重要だと学んだんです」。

大切なのは、よい面だけを見せるのではなく、素を出して事業の課題を理解してもらうこと。採用でもカルチャーフィットが大切なのと同じように、投資家とのフィーリングも重視してこそ、調達した資金をもとに大きく成長できるとエリカは信じています。

後列左からエリカ、Kepple 神先さん、ココナラ 南さん、KUSABI 永井さん、千葉道場 石井さん、90s 国本さん。前列はソレクティブ共同創業者・CPOのアレン

後列左からエリカ、Kepple 神先さん、ココナラ 南さん、KUSABI 永井さん、千葉道場 石井さん、90s 国本さん。前列はソレクティブ共同創業者・CPOのアレン

スタートアップが冬の時代を生き抜く鍵は「ポジティブさ」

今回の資金調達では多くの学びもありました。

なかでも大きかったのは投資家にアタックする順番です。というのも、当初リード投資家とフォロー投資家に対して同時にアタックしていたところ、リードが未定という理由でフォローに断られるという事態が続いたからです。そのため、初めの段階でリード投資家に絞ってアタックすればもっと効率よく進められたかもしれません。

またシードラウンドと比べてメンタルが強くなったとはいえ、モヤモヤする日々もありました。特にミーティング相手から回答を何週間も保留にされたり、連絡が途絶えたりするのは「片思いしている相手からの連絡をずっと待っているようだった」と、エリカは振り返ります。

今はスタートアップにとって冬の時代。エリカの肌感覚でも資金調達の難易度は増しており、バリュエーションが低めだったり、よいリード投資家がついていてもフォローがつきづらい印象です。そんな厳しい状況のなか、今回ソレクティブを理解してくれる投資家に巡り合えたのは、何よりもエリカの信念と粘り強さがあったからこそでしょう。

そしてもう1つ、エリカが大事にしていたのがポジティブでいること。「ポジティブでいればきっと運も生まれます。ネガティブな人にチャンスは巡ってきませんから」。

今回調達した資金をもとに、ソレクティブは採用を強化しています。スタートアップで働きたい人にとっては、資金調達直後こそまさにベストなタイミング。現在幅広いポジションで仲間を募集していますので、少しでも興味があればぜひ hr@sollective.jp までご連絡ください🙌

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