「教育×開発」スキルを求めた企業 × キャリアの幅を広げたい元教師のエンジニア【事例】
働き方の多様化に伴い、注目されつつあるフリーランスや副業。しかし、日本ではまだまだ事例が少なく、企業とフリーランスが協業するメリットはあまり知られていません。
そんななか、Sollective(ソレクティブ)を通して出合った企業とフリーランスの多くは「幸せな協業」を実現しています。その1つが、ソフトウェア企業支援サービスを展開する Anti-Pattern と、フリーランスエンジニアの佐藤洋介さんの組み合わせです。
このコラボレーションが始まったのは2022年8月。半年以上経った今も、佐藤さんは Anti-Pattern の事業の1つである「POSSE(ポッセ)」の運営に関わっています。「POSSE」はプログラミング未経験の大学生が仲間とともに学ぶコミュニティ事業で、佐藤さんは開発を行う学生のサポートとメンタリングを行っています。
今回はそんな佐藤さんと、Anti-Pattern 代表取締役の小笹佑京さん、取締役の小谷悠一さんの3名に、お互いに出合う前のニーズや課題、実際の協業で実感したメリットや考え方の変化、さらには企業やフリーランスの皆さんへのアドバイスを聞きました。
👤 佐藤洋介さん(フリーランスエンジニア) 英語の臨時講師などの職を経て、2007年に大手銀行でブリッジエンジニアの業務に就く。その後、スタートアップ企業や楽天、エクスペディア、ビットフライヤーなどで、フロントエンド/フルスタック開発、マネジメント業務、コンサルティングなどを経験。2020年に独立し、フリーランスのエンジニアとして活動中。https://www.sollective.jp/freelancer/Yozz
🏢 Anti-Pattern(株式会社アンチパターン) 「日本のソフトウェアエンジニアを憧れの企業へ」を理念に掲げ、ソフトウェア企業の成長をプロダクト、資金、組織の3つのコンポーネントから支える。現在はエンジニアマッチング、BizDevOps 支援、コミュニティ形成支援、スキルアップ支援の4つの事業を展開中。https://anti-pattern.co.jp/
「開発 × 教育」ニーズを持つ両者の理想的な協業がすばやく始動
—— この協業が実現する前、それぞれどんな課題やニーズを抱えていたのか教えてください。
佐藤:私はフリーランスとして、より総合的な仕事をしたいと思っていました。というのも、正社員時代にけっこう転職をして、エンジニア分野以外にもいろんな世界を見てきたんです。だから、開発以外の分野でも価値が提供できると思っていて、クライアントとの交渉や教育など開発だけではない広い仕事をやりたいなと思っていました。
小笹:僕らは、このプロジェクトにぴったりなスキルを持つ方と出会いたいと考えていました。「POSSE」の仕事には、開発のスキルや知識はもちろん「学生に教える」という教育のスキルも必要なんです。この「開発と教育のスキルを兼ね備えている人」にどうしたら会えるかが課題でした。
—— そんな両者がどのように出合ったのでしょうか。
小笹:Sollective で色んな人のプロフィールを読み込むうちに、目に留まったのが佐藤さんでした。Sollective は審査制ということもあって、プロフィールの情報がなかなか充実しているんですね。なので、その情報をもとに「絶対この人だ!」と思ってスカウトメッセージを送りました。
佐藤:私はもともと教育学部卒で、エンジニアになる前は中学校で教師をやっていたんです。Anti-Pattern さんから「POSSE」のお誘いをもらって、この仕事なら教師とエンジニアのどちらのスキルも活かせそうだと感じて、すぐに興味を持ちました。
佐藤:決まるまではすごく早かったんですよね。チャットで話してお会いして、すぐに話がまとまりました。
小笹:全部で1週間ぐらいでしたね。Sollective はフリーランスと企業が直接やり取りできるので、フリーランス向けエージェントなどに比べてやり取りが速いんですよ。人が決まるまでのスピードは重要なので、すごくありがたかったです。
Anti-Pattern 代表の小笹さん(右)、プロジェクト担当で取締役の小谷さん(左)
理想の専門家に出合えた企業と、キャリアの幅が広がったフリーランス
—— 今回の協業で、お互いにどんなメリットがありましたか?
小谷:Anti-Pattern としては、特殊な仕事をまとめてお願いできるようになりました。佐藤さんは開発のスキルも教育のスキルも持っているので、安心して業務を任せられるんです。
小笹:入ってまだ6か月なのに、一緒にバーベキューするぐらい馴染んでいるのもありがたいですね(笑)
佐藤:僕としては、幅広い仕事に関われるのが嬉しいです。経歴を活かして学生さんのサポートもできるし、ビジネスコミュニケーション能力を活かして(学生に開発を依頼する)企業さんとの交渉もできます。自分の力を発揮させてもらえるって幸せなことだなと日々実感しています。
—— この協業を通して、採用や仕事、キャリアへの考え方などに変化はありましたか?
小谷:変化ではないのですが、「フリーランスや副業の方にまで採用対象を広げると、理想の人に出会える」ということを改めて実感しました。
小笹:僕たちはもともと、会社を経営するなかで「少しの時間でもいいから、優秀な人に働いてほしい」という思いがあったんです。
たとえば、小学生がどれだけ時間をかけても、大学の数学の問題は解けないですよね。でも、優秀な人は少しの時間で解けてしまう。エンジニアの仕事はそういうところがあるので、やみくもに正社員を増やすのが正解とは言い切れません。
今回の佐藤さんもそうですが、副業やフリーランスまで対象を広げると選択肢が広がるので、そういう優秀な人と出会える確率が格段に上がると感じます。
佐藤:僕の場合は、キャリアへの考え方に変化がありました。もともと教育には興味があるので、自分で開発するより楽しいと感じることが多いんです。「POSSE」の仕事を通して、メンタリングや教育の仕事をメインにするのもありだなと考え始めています。
あとは、学生からの質問がすごく学びになります。教えながら「本当にこれで合ってるかな?」と思うことが増えて、自分ももう一度勉強し直したいと感じるようになりました。
小笹:学生の純粋な質問には驚くことも多いですよね!
佐藤:そうなんです。だから最近はプログラミングの基礎講座を見ながら自分の知識を再確認しています。当たり前のことを突き詰めて考えることが大事だと気づかされて、すごく新鮮です。
たまたまオフィスに来ていた学生さん(右)と雑談をする佐藤さん
Sollective なら、ほかでは叶わない実のある出合いが効率よく実現
—— 最後に、これからフリーランスを採用したいと思っている企業、企業と出合いたいと思っているフリーランスの皆さんへ、メッセージがあれば聞かせてください。
小谷:標準的なスキルの方にフルタイムとして働いてもらうより、優秀な専門家に少しの時間だけでも働いてもらう方がパフォーマンスがいいということは、すごく伝えたいですね。フルタイム前提での採用活動は、知らず知らずのうちに選択肢を狭めてしまっていると思います。
小笹:効率的にフリーランスを採用したいと考えている企業には Sollective がぴったりだと思います。Sollective って、「テンプレートのスカウトメールをたくさん送って、とにかくたくさん面接する」という数を打つ採用には向いてないと思うんです。その代わり、「この人だと思える方をピンポイントでスカウトする」という狙い撃ちの採用にはすごく向いています。
佐藤:フリーランスとしては、やっぱりスピード感を持って企業さんとプロジェクトを開始できるのが魅力です。それから、Sollective を通せば、ほかのプラットフォームでは出合えないプロジェクトに関われるということも実感しています。
—— 本日はありがとうございました!