フリーランスのビジネスを加速!契約書作成ツール『契ラク® by Sollective』
Sollective(ソレクティブ) は2022年3月24日、業務委託契約書作成サービス『契ラク® by Sollective』をリリースしました。
なぜフリーランス・副業人材のためのコミュニティ型プラットフォームサービスである Sollective が、メインサービスのリリース後、約1年しか経たないうちに新しいプロダクトを、しかも「契約」という一見関係ないように見える領域のものを作ったのか。
そこには代表・岩井 エリカがアメリカと日本で人事として働いた後に、日本でフリーランスとしても活動してきた中で感じた、日本の労働市場への問題意識がありました。
今回は『契ラク® by Sollective』のサービスとあわせて、開発に至った背景をお伝えできればと思います。
『契ラク® by Sollective』ってどんなツール?
『契ラク® by Sollective』は誰もが「すばやく」「簡単に」「安心して」契約書を作成できるツールです。このツールを使えば、フリーランスや副業ワーカーの契約内容にぴったりな書面が約5分で作成できます。
難しくてつい敬遠してしまいがちな契約書作成ですが、『契ラク® by Sollective』 ならいくつかの簡単な設問に答えるだけで契約書が作成できるシンプルなUI・UXになっています。
契約書の文面も、よく契約書にあるような難しい言い回しを極力避けて、初心者でも分かりやすい業務委託契約書を目指しました。また、契約書にまつわる条件や単語の解説も操作画面上でいつでも確認が可能です。
弁護士の監修のもと作成された契約書をベースに、項目の追加や変更などのカスタマイズも可能。また、間違えたり変更内容を戻したりしたい場合は、いつでも元のバージョンに戻すことができます。契約期限もダッシュボード上でひと目で分かるので、管理もスムーズです。
では、なぜ Sollective はこのタイミングでこのサービスを作ったのか。今回は、その3つの理由をお伝えしたいと思います。
①フリーランスを、契約トラブルやリスクから守りたい
新しいサービスを作るにあたり一番大きな動機となったのは、代表の岩井 エリカがアメリカと日本で人事として働いてきた中で感じた、日本のビジネスシーンへの危機感でした。
日本はフリーランスとして働く人のうち、企業から契約の内容が書面で明示されている人が30%にとどまるとJTUC(日本労働組合総連合会)による「フリーランスとして働く人の意識・実態調査2021」では指摘されています。
契約内容の明示をせずに仕事を進めても、トラブルが起こらないのであればそれもよいかもしれません。ですが、同調査では「この1年間にフリーランスの仕事でトラブルを経験した」人は約4割にのぼっているのです。
一方、エリカは「アメリカでは、フリーランス(※)が契約書を結ばないのは、大きなリスクと捉えられている」と言います。
※欧米での「フリーランス」は、副業や法人設立をしながらフリーランス的な働き方をする人も含まれています。この記事でのフリーランスは欧米での定義となっています。
アメリカのビジネスシーンで契約書の重要性が高い背景には、まず働く人の多様性があります。様々な人種やバックグラウンドを持つ人が集まるアメリカは、言葉や文章にして伝える・交渉する文化が根付いているのです。日本のような「阿吽の呼吸」や「空気を読む」ということはありません。
お互いの認識を揃えておきたい事柄は、きちんと言葉にして残すことで無用なトラブルは避けられるよね、という考え方が一般的なのです。また契約書とは誰もが締結するものなので、シンプルな表現を使った契約書の書面も流通しているのも特徴です。
契約書締結を通して仕事の内容をクリアにすることで、お互い気持ちよく働けるのであれば、日本でも、フリーランスと働く時にもっと「契約書を結ぶ」ということは普通になっていってもいいのではないでしょうか。
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②「契約の手間」がフリーランス雇用の障壁となっている事実
また、Sollective を使ってくださっている企業の担当者のみなさんと話をしていくうちに、私たちはフリーランスを積極的に採用していきたい企業が二の足を踏んでいる理由のひとつに、契約書作成の手間があるという事実に気づきました。
今までフリーランスと契約をしたことのない企業は、業務委託契約書の雛形もなければ、どのような契約を締結すればいいのかというナレッジがありません。このような状態だと、契約書の作成から締結まで時間がかかってしまいます。
フリーランス・副業人材を採用する大きなメリットは「スピード」です。正社員のように面接に時間をかけたり、入社まで待つことなく、早ければお互いに合意をした翌日から稼働してもらうことが可能であり、それは刻々と変わるビジネスシーンにおいて強力な武器になります。
ですが、契約書の締結までに時間がかかってしまっていては、この「スピード」という強みが台無しになってしまうのです。
またフリーランスの視点からしても、企業が契約書の作成や契約内容の調整に時間がかかってしまうのは大きなデメリットです。さらにフリーランス側が契約書を用意することになった場合、契約書の内容を考えて作成する時間と手間の問題や、法的に間違った書類を作ってしまうリスクもあります。
「一緒に働きたい」と思った人に、すばやく正しい契約書を送って締結できる。そんなツールがあれば、企業はより身軽にフリーランスと働いていくことができるのではないでしょうか。
③世界で起きている「フリーランスの地位向上」
また現在、アメリカをはじめとする欧米では働き手が積極的にフリーランスとして働く「フリーランスブーム」とも言えるものが起きています。もともとフリーランスの数が少なくなかった国々で、積極的にフリーランスの働き方を選択する人がさらに増えているのです。
特にミレニアル& Z 世代は、仕事に対して企業で働くことで得られる安定感よりも、楽しさややりがい、そして柔軟性を求める傾向が大きく、現在ではアメリカの Z 世代のうち46%がフリーランスとも言われています。
こうした働き方が主流になってきている国々では、それに合わせてフリーランスの仕事もビジネスとしてより正当に扱われる必要があるという流れも同時に起きています。
ビジネスとして正当に扱われるということは、口約束や曖昧な発注はもちろん、発注元とのアンバランスな関係をできるだけ是正し、たとえ個人事業主であろうとも企業対企業の取引と同じように対等な関係でビジネスを行うということです。
その結果、アメリカではフリーランスがビジネスをよりスムーズに行っていくためのサポートサービスが続々と出てきています。有名なところでは、請求書や契約書、提案資料作成ツールなど、フリーランスのビジネスをサポートするサービスが数多くあります。
フリーランスの増加がこういったツールを生み出し、それらがフリーランスと企業の対等なビジネスを後押しすることに繋がる、こういった大きな流れができてきているように感じます。世界で対等にビジネスをしていくなら、このトレンドに日本もしっかり乗っておく必要があると私たちは感じています。
フリーランスがよりヘルシーに働ける社会へ
Sollective は、フリーランス・副業で働く人たちがもっと幸せに、ヘルシーに働ける社会を作っていきたいと考えています。
そのためには海外にある事例のよい部分を取り入れながら、日本の商習慣に合う最適な形を見つけつつ、個人事業主が対等なビジネスパートナーとして扱われる文化を作っていく必要があります。
『契ラク® by Sollective』は、そんな社会をつくっていくひとつの足がかりになれば……そんな想いから生まれたクラウドサービスです。
もし契約書を作ってくれないクライアントがいるのなら、自分で契約書を作ってみてください。契約書は発注元が作るものと思っている人も多いのですが、実はどちらが作成しても問題ありません。
フリーランスは、自身がオーナーとして経営している立派な「ビジネス」です。もしビジネスを成功させたいと思うのなら、その主導権はできるだけ自分が持っておくべきです。そして、それは契約書も例外ではありません。
契約書締結をするのが当たり前な顔をして契約書類を送ってみると、意外と向こうも「そういうものなんだ」と思ってくれますし、そうやって契約書を締結するフリーランスが増えれば、社会のスタンダードもきっと変わってくるのではないでしょうか。
『契ラク® by Sollective』の利用方法は簡単です。フリーランス・副業ワーカーは Sollective にサインアップするだけで使えます。
この機会にぜひ、カスタマイズされた契約書を作って、ビジネスをより加速させていってください。
※『契ラク® by Sollective』は『FreelanceOS® 契約書』に変わりました
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