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フリーランス・副業には「セルフブランディング」 が必要不可欠? 今すぐできる4ステップ

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フリーランス・副業ワーカーのみなさんはご自身の「パーソナルブランド」を意識していますか?

「パーソナルブランド」とは、個人にブランド力を持たせて、自分の魅力を理解されやすく明確に伝えるためのツールのことをいいます。しっかりブランディングすると、他の人と差別化できて、仕事を見つけたり、キャリアを築きやすくなります。

特にフリーランスや副業のような働き方をする場合、会社が仕事を見つけて与えてくれることはありません。いかに自身を売り込めるかが成功の鍵を握を握るため、個人のブランド力をアップさせることは必要不可欠と言っても過言ではないはずです。

また、これから紹介するセルフブランディング 4ステップには、パーソナリティ(性格)が深く関係してきます。フリーランスに向いている人とはどんな性格を持つ人なのでしょうか。セルフブランディングに取り掛かる前にこちらの記事もぜひ読んでみください。

フリーランスにとってはもちろん、キャリアに悩んでいる方や、将来的に転職を検討している会社員の方も、戦略的にパーソナルブランドを確立することをおすすめします。

では、どのようにブランディングしたら良いのでしょうか?今すぐできる 4Step を紹介します!

パーソナルブランドが必要な理由

パーソナルブランドにはあなたの才能や強み・人柄が凝縮されていています。ブランドが確立されているということは、他者と差別化できているということになり、仕事の獲得などに有利になります。

BloggingGuide.com 創立者のケイシー・ボティチェロ氏が投稿した記事「The Ultimate Guide to Creating a Personal Brand in 2022 (2022年のパーソナルブランド構築のための究極のガイド)」では以下のように述べられています。

企業のブランドを思い浮かべてみてください。彼らは製品を販売していますが、それだけではありません。プロダクト以上に、特定の価値観や感情を表現しているのです。 パーソナルブランドは、あなたが何者なのか、どのようなスキルをもっているのかを示すものであり、強力な人脈づくりや新しいチャンスにつながります。あなたが意図的に自分のブランドを作り上げると、驚くほど多くの人があなたにコンタクトを取り始めることでしょう。

たとえば、 Web3 についての記事を作る必要があるけど自身に知見がない……というとき、A さんが Web3 についての詳しいコメントを SNS に投稿していたり、最新テクノロジーに詳しいという事前情報があれば、「A さんにお願いできるか聞いてみよう!」となりませんか?これは、パーソナルブランディングが成功しているといえる例の一つです。

また同記事によると、2020年時点でアメリカの総労働人口の43%はフリーランス、または社員ではなくいわゆるフリーランスのような働き方をしています。そのため、よりパーソナルブランドを確立させる必要があります。

そして 2018年に行われた CareerBuilder の調査では、70%に及ぶ雇用者は候補者の SNS をチェック・選別しているそうなので、 SNS をパーソナルブランディングに活用すると良さそうです。

今すぐできるパーソナルブランディング 4steps

■Step1 自分が何者なのかを知る

まず最初は、ブランドそのものになる「自分」を知ることからスタートします。

Forbesの記事「10 Golden Rules Of Personal Branding (パーソナルブランディングの10のゴールデンルール)」で紹介された、ミレニアル世代のインフルエンサーで Popular Demand のマーケティング責任者であるモニカ・リン氏は「人々は嘘を見抜くことができる」と発言しています。つまり、嘘は見抜かれるので、本当の自分をちゃんと知った上でパーソナルブランディングの Step を踏む必要があるということです。

では、どのように自分を知れば良いのでしょうか?「The Ultimate Guide to Creating a Personal Brand in 2022 (パーソナルブランド構築のための究極のガイド2022)」では、自分が何者かを知るために、以下の質問を自分自身に問いかけてみることをおすすめしています。

1 .何が自分を駆り立てるのか? 2. 自分が得意とする分野は何か? 3. 自分の体力を消耗させる仕事は?どんな仕事がエネルギーを与えてくれるのか? 4. どんな仕事環境が合っているか? 5. どんな業界に興味があるのか。 6. キャリアの終わりにはどうなっていたいか。 7. 自分はどんな影響を与えたいのか?

仕事は増えたとしても、自身に合わない環境だったり、得意でない分野のオファーがきてしまっては意味がありません。自分を知り、仕事・キャリアによって何を得たいのかを可視化することにとって、より次のステップの答えが出やすくなります。

ここまでは「自分が得たいもの」でしたが、「自分が提供できるもの」を知ることも非常に重要です。

フリーランス・マーケター の Ken さんをゲストにお迎えして開催された「Sollective Live Talk」では、自分の強みを可視化することをおすすめしていました。

上の表のように、自分の「好きなこと」と「得意なこと」、そしてそれをサポートするスキルを文章化して図に当てはめてみましょう。

Ken さんは他人と差別化する自身の「強み」の出し方について以下のように説明しています。

差別化する要因として、「社会に対する質の高い主体性と誠実さ」を個人の強みとしています。あとは図の右下の部分で、メンタルが安定している、外国語ができる、ITが少しわかる、デザインも少しわかるということをサブ要因としています。 人間はできることとできないことがあるのと、できることは好きじゃないと続けられないので、続けられるかつ好きなことがコアスキルになると思います。それ以外のサブスキルは他者と比較したときの一般的な機能性としての優位を意識しています。

また、キャリアを攻略する上で、採用者にアピールできる・自分が提供できるものを客観的に理解することをおすすめしています。

クライアントの立場に立って採用って何かを考えると、「採用というのは、新しい能力を入れて変数の幅を押し広げる行為」と捉えられますです。新しい人や新しい能力を自分のチームに入れて、自分ができなかったことをできるようにすることとなると、本当に重要な提供価値は定数と変数の幅になります。相手ができないと思っていたことが、自分が入ることによってできると思ってもらうことが付加価値です。つまり、「採用者が望む変数にどれだけフィットできるサービスレベルを提供できるか」をアピールするのがいいと思います。

■Step2 目的を明確にする

次のステップは「パーソナルブランドを構築する目的は何なのか」を自身に問い、明確にすることです。

Harvard Business Review の記事「Approach Your Personal Brand Like a Project Manager (プロジェクトマネージャーのようにパーソナルブランドにアプローチする)」では、以下のように紹介されています。

目的は、「自分の専門性を認めてもらうため」かもしれません。さらにもう一度自分に問いかけてみてください。なぜ、自分の専門性を認めてもらいたいのですか? 「営業の分野でもっと影響力を持ちたいから」かもしれません。そしてまた「なぜ?」と問いましょう。「家族を養うため」、「自分の製品やサービスをより多くの人に届けるため」など、様々な答えが出てくるでしょう。間違った答えはありませんが、自分の動機と、その動機が自分にとってどれだけ重要かを理解することが大切です。

続けて、パーソナルブランドの構築は短期間で成し遂げられるものではないことと、効果がみられるまで何をすべきかを説明しています。

強力なパーソナルブランドの構築は、何年にもわたって行われるプロセスです。数週間や数カ月で効果が現れることはほとんどありません。しかし、その過程でモチベーションを維持するためには、このプロジェクトがどれくらいの期間を要するのか(尊敬する同僚のキャリアパスについて話を聞いたり、経歴を調べたりして)、仮説を立てておくことが重要です。同様に重要なのは、目標に対する進捗を定期的にチェックすることです。

■Step3 費用や時間の投資先・優先順位を決める

自分を見つめ直し、目的が明確になったら具体的な行動計画を立てていきます。

同記事では、プロジェクトマネージャーのようにパーソナルブランディングをする上でかかる費用や時間の投資先・優先順位を明らかにさせることが重要だと紹介されています。

プロジェクトには、どれだけの費用がかかるのでしょうか。企業のプロジェクトであれば、スタッフの時間、広告費、研究開発費、試作品製作費、ソフトウェア、製造費などでコストが測られるかもしれません。 個人ブランドの場合、投資の大部分はあなたの時間という形で行われるでしょう。たとえば、人脈構築、コンテンツ作成(ブログの開設など)、ソーシャルプルーフ(社会的証明)の向上などに力を入れることになるかもしれません。自分が望むパーソナルブランドを確立させるためには、何年もかかるプロジェクトであることを認識することが重要です。

フリーランスや副業であれば、今ある案件で成果を出してお金を稼ぐ時間、次の営業をかける時間なども必要です。その中から、どれくらいパーソナルブランディングに時間を割けるのかを考え、優先順位を決めていきましょう。

■Step4 SNS 上に知的財産を作る

Step3 までクリアできたら、いよいよ発信です。

FAST COMPANY の記事「How to give yourself ‘career insurance’ during uncertain times (不確実な時代に「キャリア保険」をかける方法)」では、SNS 等を活用して「知的財産を作る」ことを以下の理由からおすすめしています。

多くのプロフェッショナルは、直接一緒に仕事をした仲間から尊敬を集めています。ですが、一緒に仕事をしたことのない人たちから自分のアイデアを賞賛されたり、尊敬されることは稀であり、貴重なことです。 しかし、LinkedIn で業界の話題についてブログを書くなど、自分の専門知識を共有できる方法はたくさんあります。

続けて、社内のイントラネット(インターネットを利用した社内ネットワーク)で定期的にアイデアを共有することは想像以上に重要であると説明しています。

イントラネットを気晴らしと考えることもありますが、注目を集めるチャンスでもあります。私の友人の一人は、イントラネットのスレッドに会社の持続可能な環境向上のためのアイデアについて返信した後、 CEO と長時間個人的に対話することになりました。重要なのは、自分の洞察を社内外の人に知ってもらい、名前を覚えてもらい、「あの人の考え方はいいね 」と言ってもらえるようにすることです。

以前ソレクティブのインタビューを受けてくださったフリーランス採用マーケターの神谷愛美子さんは、個人で書いていた note がきっかけでお仕事の依頼をいただくことも多かったそうです。

また株式会社ソレクティブ( Solletive)代表の岩井エリカは、「 SNS で発信しないと損。時間の投資が必要ですが、自身のアカウントを運営する上ではお金もかからない上、積極的にやっていくことでチャンスが増えると思います。」と SNS 発信することをお勧めしています。

SNS を活用すれば良い人材に出会いやすい今の時代、 自身の職業分野が注目されやすい SNS ツールを駆使して発信し続けることは想像以上の影響力を持つのかもしれません。

Sollective CEO岩井エリカ流・セルフブランディングの方法

ここからは、より具体的なセルフブランディングの方法をお伝えするべく、ソレクティブ 代表 岩井エリカの考えるセルフブランディングをインタビュー形式でお届けします。元人事が思う「魅力的な人の伝え方」や、自身が実際にどのようにブランディングに取り組んでいるかなどを聞いてみました。

9歳で単身イギリスに留学したという異例の人生を歩んできた代表についてもっと知りたい方はこちらの記事からどうぞ!

—— フリーランス時代、どのようにセルフブランディングをしていましたか?

セルフブランディングをするために友人・同僚に「私ってどういう人ですか?」と自分の印象についてのヒアリングをしていました。客観的な自分の印象や、実際に周りに与えている空気感を知ることはとても重要だと思います。

また自身がバイリンガルであり、海外経験が多いことから、アメリカをはじめとする欧米、東南アジアのビジネス SNS として主流の Linkedin はずっと使っていました。自分の専門領域に合う SNS を活用すると良いと思います。

—— CEO または人事として、どんなセルフブランディングをしている人に対して魅力を感じますか?

「どういう経験を持っていて、どんな強みがあるか」を明確に言語化して企業に伝えられる人に対して魅力を感じます。たとえば面談時、「私はこんな経験と強みがあるので、お仕事をご一緒することになったら、〇〇できます」と瞬時に提案されたら、お願いしたいなと思います。

そしてアメリカだけでなく、日本でも面談時や選考時に SNS をチェックすることは普通になってきています。どのような内容を発信をしているかや SNS の言葉使いも確認します。たとえば、文面上の言葉使いが畏まり過ぎている人は、初期のスタートアップの社風やチームの雰囲気に合わないかもしれません。逆に、堅実さを求めている大手企業の方がフィットする可能性があります。

投稿内容に関してはネガティブな人より、課題に対してどうするべきかなどポジティブ寄りで発信している人の方が提案力・解決力があって良いなと思います。

—— 似た経歴を持つ2人から1人に絞らなければならない場合、何を基準に選考するのでしょうか。

セルフブランディングではいかに他人と差別化できているかが重要になりますが、個人的に良いなと思う人は、個人のパーソナリティがセルフブランディングに反映されている人です。会社の文化や雰囲気にマッチしているかを想像しやすいので、一緒に働くことを想像しやすい。

また、中途やフリーランス採用では即戦力を求めているので、 SNS やネット上の情報を必ずチェックします。キャリアに対しての意欲がある人は個人の SNS に限らず、イベント登壇をしていたり、インタビュー取材を受けた記事があるなど、インターネット上に足跡がある場合が多いです。

逆に、 SNS がこれほど普及している今の時代に、その人の名前をインターネット検索をして何も出てこなかった場合、人事としては(特別な事情がある場合を除いて)不思議に思ってしまうかもしれません。

—— 続いて、必要とされる人材になるためのポイントを教えてください。

仕事に繋げるために SNS 発信をするのであれば、自身のキャリアや強みをいかに共有できるかが大事。専門性に関連する内容を発信すると良いと思います。

具体的にはこのような割合で発信することをおすすめします。 1/3 専門領域のニュース・情報 1/3 ニュースに対しての自分の考え・意見 1/3 私生活(パーソナリティを知ってもらうためには重要だけど、割合が大切)

—— SNS 運営には長期的な計画が必要ですが、どのように計画することをおすすめしますか?

「発信を通して何を得たいか」を明確にして、そのゴールに対して逆算をしていくと良いと思います。また SNS は自分のネットーワークを広げるツールにもなります。人とのつながりを作っていく上でも、会いたい人の領域で自分のどこに興味を持ってもらえるかを考えて発信することをお勧めします。

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