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2021.08.09# トレンド

アメリカで加速する新しい働きかた「ハイブリッドワーク」とは?

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新型コロナウイルスの影響でリモートワークが推奨され、私たちの働きかたは一気に変わりました。リモートワークは楽だという声がある一方で、コミュニケーション不足や自宅勤務の閉塞感など、様々な課題もあります。

そんな中、アメリカではリモートワークのさらに進化した形「ハイブリッドワーク」モデルが注目を集めています。

ハイブリッドワークというのは、リモートワークとオフィスワークを組み合わせたワークスタイルで、よりフレキシブルな働き方を実現するためのモデルです。ハイブリッドワークがアメリカでどのように進められているのか、どんな課題があるのかなど、現地の最新の英語記事を引用しながら紹介していきます。

ハイブリッドワークの5つのモデル

ハイブリッドワークとひとくちに言っても、ビジネスモデルや企業文化、場所や規模など企業により対応できるモデルは変わってきます。実際どのようなモデルがあるのでしょうか。アメリカのスタートアップ企業「Range」は自社サイトで「さまざまなハイブリッドワークモデルの長所と短所」で5つのハイブリッドワークモデルを紹介しています。

・フルリモート リモートワークが基本で、出社するためのオフィスはありません。情報の流れをスムーズにして帰属意識を高めるようなシステムを作る必要があります。 ・デフォルト デジタル 基本はリモートワークですが、自宅で仕事がしづらい人や誰かと一緒にオフィスで仕事をしたいという人は、決められたコワーキングスペースに行って仕事をすることもできます。スケジュールを決める必要もなくフレキシブルに働けます。 ・スタティック ハイブリッド オフィスワーカーとリモートワーカーが混在します。どちらの働き方にするかは自分で選び、基本的には選んだ働き方を続けます。 ・シンクロナイズド ハイブリッド 企業またはチーム全体でオフィス出社とリモートワークのスケジュールを決め、全員がそのスケジュールで勤務します(たとえば、火曜から木曜が全員オフィスで働くなど)。 ・ダイナミック ハイブリッド オフィスにデスクがあっても、日によっては自宅や別の場所で仕事ができます。パンデミック以前から信頼性の高いスタートアップが行っている方法で、スケジュールを決めずにオフィスワークとリモートワークを組み合わせられる、より柔軟性の高いモデルです。

また、このハイブリットワークモデルを推し進めるにあたり、気になるのがオフィスの役割です。コンサルディングファームのマッキンゼーによる「ハイブリッドワークプレイスにおける文化」の記事では「これまでのオフィス勤務に比べて、身近なチームの中ではコミュニケーションや繋がりが強まっているものの、異なるチーム間の繋がりは低下したことが分かっています。これからのオフィスはただ毎日出社するための場所ではなく、コラボレーションとセンスメイキングの場として目的を持って訪れる場所となる」と述べています。

これからは、自社の社風に合った働きかたを模索しながら、オフィススペースに新しい意味をもたせる努力が必要になるのかもしれません。

ハイブリットワークを成功させる鍵は「企業文化の見直し」

前出のマッキンゼーによる記事「ハイブリッドワークプレイスにおける文化」では、ハイブリッドワークモデルを効果的に進めるためには、パンデミック前の職場環境に戻るのではなく、企業文化の見直しが必要だといいます。

では、企業文化の見直しとはどういうことなのでしょうか。記事では「リモートワークが続いたことで私生活と仕事の境目が以前より曖昧になり、従業員は自分の人生の目的に仕事がうまく合っているかどうかと考えるようになった」と言います。それにより従業員が何を必要としているかを、慎重に話し合うことが必要となってきました。

「これは、従業員が自分にとって本当に重要なことは何かを考え、仕事にもっと目的を見出せるように企業が手助けできる良い機会でもあります。それができれば、定着率やモチベーション、満足度やエンゲージメント、生産性の向上など明らかなメリットがある」のだそうです。

記事ではさらにハイブリッド化は、従業員が望んでいるのでより進んでいくと語っています。従業員の意識調査をした結果「30%の社員が『フルタイムのオフィス勤務が必須になるなら、転職する可能性がある』と答え、50%以上の回答者が『少なくとも部分的にはリモートで働きたい』と答えている」ことが分かりました。

企業文化の見直しの重要なポイントのひとつとして「FAST COMPANY」は「エグゼクティブの新しい現実:離れた場所でのリーダーシップ」で、職場での心理的安全性をあげています。「リーダーは公平な企業文化、つまりオフィス勤務とリモートワーク、どちらを選んでも安心して発言や相談ができる働きやすい職場環境を生み出すことに重点を置く必要がある」のだそうです。

またハイブリッドワークでは「リモートワーク中心の人が、出社日数の多い人の方がキャリア上有利になるのではないかという不安を感じることもあるでしょう。そのような不安を解消するために、人事担当者はリモート、オフィス勤務、ハイブリッドモデルといった働き方に関係なく昇進率やキャリアアップの状況を把握して、公平な競争条件を確保すべき」と提案しています。

働くひとが安心して働く時間と場所を、自分のライフスタイルに合わせて選ぶことができる。そのための企業風土や透明性の高い仕組みが、これからの時代は求められていると言えそうです。

Sollective のワークスタイル

Sollective は、事業にコミットしてくれているフリーランスの割合が、全体の80%にのぼり、フルリモート勤務を基本としながら事業を前に進めています。国籍や雇用形態も多様でダイバーシティあふれるチームです。実は編集チームも、まだ直接会ったことのないメンバーがほとんどですが、とても良い形でのコラボレーションが実現できています。

私たちが働きながら大切だと感じるのは、どのような働き方・業務形態であっても、フラットなコミュニケーションを心がけること、そしてお互いの働きかたやタイミングを尊重しながら仕事を進めることです。お互いに思いやりを持って働きかたを調整しつつ、プロフェッショナルとして結果を出すことを忘れないことで、サービスをリリース・成長させることができています。

新しい技術や価値観の変化によって、働きかたはこの先もどんどん変わっていく可能性があります。その時々で仕組みを変えて対応するだけでなく、ビジネスを推し進めるために本当に大切なことを見極める力や、本質的なコミュニケーションが今後はますます必要になってくるのかもしれません。

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Sollective は、「トップフリーランスの力でビジネスの可能性を広げる」をモットーに、やりがいと能力に見合った仕事を求める優秀なフリーランス・副業ワーカーと、多様化するビジネスの即戦力となるエキスパートを探している企業を直接つなぐプラットフォームです。もし、すこしでも興味を持っていただけたら、ぜひ登録いただけると嬉しいです。

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